小矢部で公費解体開始 住家含め計51件、年度内完了
小矢部市は3日、能登半島地震で全半壊した家屋などの公費解体工事を開始した。納屋や蔵などの非住家から始め、8月から住家の解体を順次行う。市によると、公費解体の申請は6月末時点で51件(住家18件、非住家33件)あり、住家を優先して年内に終え、年度内に全ての完了を目指す。 初日は全壊と判定された同市法楽寺、農業中山誠一さん(71)が所有する納屋が撤去された。納屋全体が道路側に傾き、中に置いてあった木が屋根を支えている状態だった。納屋は別の民家に隣接しており、作業を見守った中山さんは「付近の住民に迷惑をかけないか心配だったが、安心した。ようやく前向きな気持ちになれる」と話した。