【高校野球】智弁和歌山、16安打12点で近畿V王手!9番の2年生・山田希翔が4安打3打点
◆春季近畿大会 ▽準決勝 智弁和歌山12―0須磨翔風(1日・明石トーカロ) 近畿大会は準決勝2試合が行われ、智弁和歌山が16安打12点で須磨翔風(兵庫2位)に大勝し、2年ぶり5度目の決勝進出を決めた。9番・山田希翔(まれと)遊撃手(2年)が、長打2本を含む4打数4安打3打点と躍動した。京都国際はエース左腕・中崎琉生(3年)が天理(奈良)に4安打1失点(自責0)8奪三振で完投。春秋通じて初の決勝戦に駒を進めた。 狙いを超える一打だった。「ライナーを打つ意識を徹底し、単打狙いで打席に入った」。2点リードの5回2死一、二塁、山田希の会心の当たりは左中間へ。走者2人をかえし、さらに「一つでも先の塁を目指そう」と、高い走塁意識で三塁打とした。4回には二塁打を放ち、2、7回は単打。惜しくもサイクル安打はならなかったが、4安打3打点でチームを大勝に導いた。 少年野球チーム「浜風スターズ」に在籍していた小6の夏(19年)、甲子園で3回戦の星稜―智弁和歌山戦を観戦。「プレーだけでなく人間性や雰囲気が素晴らしい」と、黒川史陽主将(現楽天)が率いる智弁和歌山に憧れ、進学を決めた。憧れのユニホームを身にまとった背番号6は「今でもたまにその試合の動画を見る」と、自身が聖地で躍動する姿にだぶらせる。憧れの元主将とは昨年末に対面。「黒川さんを見て智弁和歌山に入った」と伝えると照れ笑いされ、「日本一とれよ」と激励を受けた。 阪神や巨人などでプレーした中谷仁監督(45)は「9番に打たれるのは相手にとっても嫌。頼もしい」と、捕手出身目線で称賛した。22年以来2年ぶり4度目の優勝をかけて2日の決勝で対戦する京都国際のエース・中崎は、中学時代の1学年先輩。「中崎さんと対戦することがあれば、打てるように頑張りたい」と、闘志を燃やした。(南部 俊太) ◆山田 希翔(やまだ・まれと)2007年6月17日、兵庫・芦屋市生まれ。16歳。浜風スターズで野球を始め、潮見中では関メディベースボール学院中等部でプレー。智弁和歌山では1年夏からベンチ入り。50メートル走6秒2。183センチ、77キロ。右投右打。
報知新聞社