杉咲花&若葉竜也「アンメット」舞台裏明かす「アドリブは…」14分間長回し一発撮影も
杉咲花(26)が主演を務める、カンテレ・フジテレビ系「アンメット ある脳外科医の日記」(月曜午後10時)の第10話が17日、放送される。同作は杉咲演じる記憶障害の脳外科医・川内ミヤビが目の前の患者を全力で救い、自分自身も再生していく新たな医療ヒューマンドラマ。杉咲と変わり者の脳外科医・三瓶友治を演じる若葉竜也(35)が、ラスト2話となった現在の心境を明かした。 第9話では、ミヤビの記憶障害の本当の理由が明かされる様子も描かれた。視聴者の涙を誘い大きな話題になったのが、ミヤビと三瓶によるラストシーン。演じる杉咲自身も「忘れられません。いつまでもああしていたい14分でした」。14分間にわたる長回し一発撮りで撮影され、その場にいるスタッフも最小限の人数に減らす工夫を施した。若葉は「照明部、撮影部、録音部、演出部という各部署が力をあわせていろんなアイデアを出して一致団結できた」と、チーム力の高さに自信をのぞかせる。さらに「撮影前のリハーサルでは数十人のスタッフが輪になって芝居を確認して、1カットのために1時間以上セッティングして全員緊張してカメラがまわる。最高にぜいたくな時間でした」と、知られざる舞台裏を明かした。 熱量は視聴者のもとにも届き、SNS上では「日本ドラマ史に残るようなラストの対話シーン」「あの2人だからできたシーンだった。杉咲花×若葉竜也、恐ろしい」と、2人のリアルな会話劇に多数のコメントが寄せられた。また、3年ぶりの地上波テレビ出演となった池脇千鶴のゲスト出演も話題になった。 放送のたび、杉咲がおいしそうに食事をほおばるシーンも話題になる。杉咲本人は「みんなで時間をかけて話し合ってきたことについて、視聴者の方々がしっかりキャッチしてくださっていることがすごくうれしくて。意図していなかったところでも、その人だけの感性で受け止めて、その人だけの物語が育まれていっていることが最高にうれしいです」と受け止めた。 同作はレアな地上波連ドラ出演となり「世界に見つかってしまった」などと話題を集めた若葉は「心血注いだだけあって、後半に向かって少しずつ数字も上がってきましたし、今までドラマを久しく見てなかった方々の声も多くいただくので、それはすごく心の支えになります」と感謝する。身近な反響については「近所のコンビニの店員さんに顔がバレたくらいですかね(笑い)」としつつ、自身のSNSには視聴者から「持病で諦めていたけど医者を目指してみようと思った」といった声も届き、「『アンメット』をやってる意味があったなと、僕が一番うれしかったのは、そこですかね」と役者冥利(みょうり)に尽きる。杉咲との自然体な演技シーンは、まるでアドリブと思わせるほどで、視聴者の“考察”も集まる。「アドリブっぽく見えるとこほど、実は台本があって、台本にないアドリブは、わりとバレてないんです。そういったあたりの感想をみて、ニヤニヤしてますね」という。「例えば、6話の『チクっとしますよ』というのは、台本通りです。あれは、何カットも撮った上で笑うタイミングとか、セリフの間とかしっかり作られた芝居として存在していて。逆に、3話の『ぶっ飛ばします。昨日ロッキー見たんで』、あれはアドリブですね。原作の中に、三瓶は、ロッキーが好きというくだりがあったので、頭にあって。その場でやってみて、そのシーンを撮影してから、スタッフさんがセリフとして“ロッキー”が使えるかを確認してましたね。台本では『あの野郎』だけでした。そういうシーンはたくさんあるので見つけてください」とファン必見の情報を告白。自身のお気に入りシーンには「個人的には星前がお母さんの事を話すシーン。感動しました。素晴らしすぎるお芝居でしたよね。あとは術者の景色を見たミヤビが『忘れたくないなぁ』と呟くシーン。杉咲さんがあのせりふをあの温度で発した事に鳥肌が立ちました。4話のラスト、綾野の『前にもこんなことあったな』ってとこも本当に素晴らしかったですね」と賛辞を贈り、「自分のお気に入りを探してくれたらうれしいです」と視聴者に呼びかけた。 物語はいよいよ最終章へと突入。杉咲は「さみしくてさみしくて。あと90話分くらい撮影していたい気持ちです」と思いを残すほど。若葉は「我々は9話のラストから10話、11話は1本の作品だと思っています。いろいろなものがうごめき出していきます。ぜひ目撃してください」と熱意を込めた。