ラッキー自動車（長崎市）と佐世保観光タクシー（佐世保市）は２０日までに、それぞれ長崎交通圏（長崎市と西彼２町）と佐世保市で、一般ドライバーが自家用車で客を運ぶ「日本版ライドシェア」の導入を長崎運輸支局に申し出た。 　国土交通省は、住民や観光客が移動に困る「交通空白」の解消に向け、年内の全都道府県への普及を目指している。一方、県内タクシーの台数は不足していないが、各社は運転手を確保できず稼働率は低迷。県内２社は安全運行や従業員待遇を維持する上でライドシェア参入を図る。 　同支局によると、地方での日本版ライドシェアは原則、金土曜午後４時台～翌日午前５時台に区域内のタクシー台数の５％を上限に運行できる。長崎交通圏の上限は５２台、佐世保市は２３台に相当するが、同支局はいずれもその半数から始める方針。同じ区域内の他事業者にも業界団体を通じて９月末までヒアリングし、申し出た事業者に台数を配分し許可する。 　日本版ライドシェアは配車アプリを使い、発着地と運賃を事前に確定した上でキャッシュレス決済するのが基本。国交省は９月、アプリが普及していない地方では電話による配車や現金支払いも可能とする導入促進策を公表した。