蔡総統、APEC終え帰国の張忠謀氏と会談 台湾の強み発揮に「全力尽くす」
(台北中央社)蔡英文(さいえいぶん)総統は20日、米サンフランシスコで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に総統特使として出席した半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の創業者、張忠謀(ちょうちゅうぼう)氏ら代表団と総統府で会談した。蔡総統は台湾の産業構造や体質を引き続き調整するとともに、台湾の強みを発揮し、地域の進歩や発展を促進し続けていくために政府として全力を尽くしていく姿勢を強調した。 会談は非公式で行われ、終了後に総統府が報道資料を発表した。 APEC首脳会議は15~17日に開かれ、張氏は19日に帰国した。張氏は期間中、米国のカマラ・ハリス副大統領やアントニー・ブリンケン国務長官、国家経済会議(NEC)のラエル・ブレイナード委員長、日本の岸田文雄首相、シンガポールのリー・シェンロン首相と2者間会談を行った。 蔡総統は、これらのやり取りは2者間の将来的な連携や交流に寄与することだろうと評価した。また、張氏が全てのAPEC参加メンバーに対し、台湾がアジア太平洋地域の繁栄や発展のために尽力し、エネルギー転換の推進やより強靭(きょうじん)なサプライチェーン(供給網)の構築、アジア太平洋地域内のデジタル格差の縮小に向けて各国と共に努力していく立場を伝えたことに感謝した。 張氏は、APEC首脳会議に出席する機会を与えてくれたとして蔡総統に感謝し、会議ではテクノロジー関連の話題が多く上がったと報告。自身の生涯の努力が実を結んだと感じたと述べた。 (葉素萍/編集:名切千絵)