東証グロース250指数は最長の4年連続安へ、課題抱える玉石混交市場
とはいえ、グロース市場銘柄への投資は大きなリターンを得る可能性がある点も事実だ。三菱UFJアセットマネジメントの友利啓明エグゼクティブファンドマネジャーは、グロース市場は「玉石混交で、それも含めて評価される市場」であり、期待できる個別銘柄を引き当てることに注力することが自然だとしている。
英資産運用会社のベイリー・ギフォードで日本の小型株投資を統括するプラビーン・クマール氏は、ライフネット生命保険などへの投資を例に「正しく銘柄選定ができれば中小型株が持つアップサイドは圧倒的に大きい」との認識だ。成長性の高い次世代の事業を手がける銘柄が「見たことのないような低いバリュエーションで取引されている」と言う。
ただ、日銀が見通しに沿って経済や物価が推移すれば、金融緩和度合いを調整すると明言していることは新興企業の重しとなりそうだ。野村アセットマネジメントの石黒英之チーフ・ストラテジストは、金利の上昇が「財務基盤の弱い新興企業の圧迫となりかねない」とし、米国と違い日本では上場時の株価がピークとなるケースが多く、「上場後の成長ストーリーが見えないと投資の期限は短い」と述べた。
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Yasutaka Tamura