地球上最大級の魚竜の化石を英国で発見、クジラ並みの大きさ 約2億0200万年前に生息した新種
英国の親子が発見したこの顎骨の化石は、約2億0200万年前に生息した、地球上最も大きな海洋爬虫類のものだった可能性がある。 ルビー・レイノルズさんと父ジャスティンさんの親子は2020年5月、英サマーセットの浜辺でこの骨を発見した。 親子は古生物学者のディーン・ロマックスさんに連絡を取った。ロマックスさんによると、4年前にも海岸の近くで化石ハンターのポール・デラサールさんが同じような骨を発見していたという。 古生物学者のディーン・ロマックスさん 「われわれは2018年の研究で、ポールさんが発見した骨を珍しい巨大な顎の骨だと述べた。魚竜の顎の右奥にある上角骨の一部だ」 専門家は17日、レイノルズさん親子が発見したのも、同じ魚竜のものだと発表。第2の顎骨が発見され、これまで知られていなかった新種と確認された。「そのユニークな形状、様々な異なる構造に基づき、どちらの骨も三畳紀の終わり、約2億0200万年前のものであるという事実は、科学にとって全く新しい存在を示している。われわれはこの新種をイクチオティタン・セバーネンシスと命名した」 イクチオティタン・セバーネンシスは全長約22―26メートル。これまでに存在した最大の動物であるシロナガスクジラの約30メートルに匹敵する。 「これほど大きな海洋爬虫類は他にいない」 またこの巨大な海洋爬虫類は、既知の他の動物よりも1300万年後まで生息していた。専門家は、イクチオティタン・セバーネンシスが世界的に大量の種が絶滅した約2億0100万年前まで生存していた可能性があると考えている。 「恐竜たちが地上を闊歩していたころの三畳紀の英国で、巨大なシロナガスクジラ大の魚竜が周辺の海を泳いでいたかと考えると、非常に驚くべきことだ。これらの顎骨は、いつの日か完全な頭蓋骨または骨格が見つかるかもしれないという、わくわくするような証拠を与えてくれる。何が起こるかわからないからね」