原団地の幼稚園が始めたカフェ「はらの木」 多世代が集う場に/福岡市
団地を管理するUR都市機構によると、長く住み続けている高齢者や小さな子どもを育てる若い夫婦など、幅広い世代が生活しているそうです。同機構はこれまで「多様な世代が生き生きと暮らせるまちづくり」を目指し、家族で敷地内を散策したり、健康増進について学んだりするイベントを企画してきました。 孤立しがちな独り暮らし世帯への目配りも大きな課題です。機構で商店街のテナント管理などを担当する中野翔太さんは「家から出て周囲の人と交流してもらえる環境づくりをいつも考えています」と話し、「新しくできたカフェを中心に、いろんな人が集まってくれるとうれしい」と期待します。
幼稚園側も地域とのつながりを深める方法を5年ほど前から検討していたそうです。商店街に空き店舗ができたことを知り、2023年にテナントの公募に手を挙げました。 森實さんの義母で、同法人の理事長を務める森實真沙子さんは「団地とともに歩んできた幼稚園として、地元のために何かできないかと考えていました。幼稚園は防犯の関係でオープンにできませんが、この場所なら幅広く活用できます」と話します。
店内には、子どもが遊べるキッズスペースのほか、赤ちゃんのおむつ替えや授乳ができる空間も確保しています。
カフェは、地域の人がギャラリーやレンタルスペースとしても使えるようにし、子育て講座や高齢者向けの体操教室といったイベントも企画していく考えです。 「気軽に立ち寄ってもらえる場に」とあかりさん。「悩んでいることや困っていることなど、みんなが落ち着いて何でも話せるカフェにしたい」と話します。
読売新聞