相撲番付表でバッグ製作、販路拡大めざす 山形の「こんにゃく道場」
山形市の就労継続支援B型事業所「みちのく屋台こんにゃく道場」(斎藤淳代表)が、不要になった相撲の番付表を再利用した紙バッグ製作を手がけている。不要になったものに、新たな価値を生み出すアップサイクル型の取り組みで、販路拡大を目指している。 こんにゃく道場は10年ほど前から、新聞紙で持ち手が付いた紙バッグを作り、焼き芋を移動販売する際に活用してきた。昨年、ごみの減量とリサイクルを推進する「ごみ減量・もったいないねット山形」の荒井安雄副会長から、和紙のためリサイクルしにくい番付表を再利用できないかと提案があり、素材として活用することになった。 これまでのノウハウを生かし、生活支援員の菅嶋里紗さん(44)と利用者で改良を加え、持ち手には新聞紙を使い、接続部も補強して使いやすいサイズにした。横約44センチ、縦約63センチの番付表2枚を使い、手の器用な利用者が一つ一つ手作業で作り上げる。相撲ファンに喜んでもらえるよう、できるだけ同じ場所の番付表を組み合わせるなど工夫を凝らしている。
外国人への土産物入れに活用してもらったところ好評を得た。相撲ファンにはお気に入りの力士を探す楽しみもある。紙バッグの販売は利用者の工賃アップも狙いの一つ。斎藤代表(53)は「販路拡大は利用者の社会参加にもつながる」と期待する。5枚セットを500円で販売。問い合わせは同事業所023(673)9494。