「溺れる息子、毎晩頭をよぎる」救助した父親 水難予防の徹底訴え「誰にも同じ思いしてほしくない」 沖縄
マリンレジャーシーズン最盛期を迎え、子どもの水難事故が多発している。 今月2日、家族旅行で訪れた沖縄県金武町のビーチで溺れ、一命を取り留めた男児の父親（43）＝岡山県＝が琉球新報の取材に応じた。「一生懸命にもがく息子の姿が毎晩頭をよぎる」と自身を責める日々。「もう誰にも同じ思いをしてほしくない」と予防の徹底を訴えた。 「わずかな気の緩みで…」水難事故相次ぐ 沖縄 8歳の息子は身長120センチ台。いつもは波打ち際で遊んでいて、海に入るとは思わなかった。海を背に荷物を片付けていると突然、兄（11）が弟の名前を叫んだ。約5メートル先まで海に入った息子は足が付かなくなり、必死でもがいていた。慌てて駆け寄り、抱き上げて背中をたたくと、大量の水を吐き出した。 マリンレジャー施設のスタッフらが迅速に対応し息子はドクターヘリで搬送。5日間におよぶ集中治療室での治療の末に回復した。 ライフジャケットを着用させなかったことを後悔し、再発防止を強く願う。「事故を経験するまではニュースを見ても人ごとだった。子どもはライフジャケットを嫌がるかもしれないが、命を守るのは親の仕事。もう誰にも同じ思いをしてほしくない」
