小野賢章、内田真礼の演じ分けを絶賛 劇場版『はめふら』は「きっと笑顔になれる作品」
劇場版で特に注目してほしいシーンは?
――小野さんは本作のほかにも、TVシリーズの劇場版で新キャラクターを演じることが多いような気がします。誰もが声を聞いて王子様だと思う演技を求められる“ゲストイケメンキャラ声優”とも言えますが、今回のアーキル役はいかがでしたか? 小野:“ゲストイケメンキャラ声優”という言葉は初めて聞きました(笑)。演じるときに特にそういった意識はありませんが、TVシリーズを経てすでにできあがった雰囲気があるので、そこに異国の雰囲気を出していけたらいいかなというのは考えました。これについては、みんなで一緒に収録できたことが大きかったです。ほかの人たちの演技を聞かないと、差も出しづらいですから。 ーーお2人から見て、共演者で気になった方はいましたか? 村瀬歩さんは、ある意味で一人二役のような難しい演技をされていましたが……。 内田:村瀬さんはもう、彼のためにあるようなキャラだと思いましたね。彼のほかに、こんなに女性らしく演じられる男性もいないでしょう。 小野:村瀬劇場ですよ(笑)。もう本当に女性っぽいんです。女性を男性が演じるからこそ、客観的に女性を見て研究できるのかもしれませんね。そうした女性らしさもあって魅惑的な声になっています。 内田:すごく良かったです。 ーー内田さんはTVシリーズでもセリフ量が多かったですが、今回の劇場版ではいかがでしたか? 内田:喋りっぱなしでしたね。テレビなら20分ですが劇場版は90分あって、それで喋りっぱなしですから大変でした。台本をめくっていて、「ずっと私?」みたいなところがありました(笑)。カタリナは喋り出したら止まらなくて、人の話も聞かないでずっと喋っているところがあるのですが、そうしたカタリナの癖はもう私の中に入っているので、そこがブレないように、とにかく読み進めていった感じです。 ーー内田さんの頑張りを映画館に来た人にも感じてほしいですね。 内田:本当に頑張っているので、その頑張りを観ていただけると嬉しいです。 小野:カタリナの「脳内会議」のシーンは、熱量もすごかったですね。一気に全部は録れないので2役ずつに分けたりしていて、器用だなぁと思いながら見ていました。実際に出来上がったシーンを観ると、それぞれのカタリナがどういう喋り方をしそうかというのが、完璧に表現されているんです。素晴らしかったですし、勉強になりました。 内田:ありがとうございます。 ーー劇場版で特に注目してほしいシーンはありますか? 内田:「脳内会議」はやはり観てほしいところですね。あと、カタリナは1人で動いているシーンの動きが変な人なので、それに合わせて喋るのが結構楽しかったです。走って生け垣に頭を突っ込んだりとか、テントの中に潜入するのに、どうしてそこから入るんだというところから入ったりとか。そういう一生懸命な部分は、本当に一生懸命なんだというところを大事にして演じました。 ーー小野さんから見た本作の魅力は? 小野:『はめふら』は、シリアスなシーンでもちょっとフフッとさせるようなところがあったり、最後はみんながハッピーになって、笑顔で終われるようなストーリーになっているんです。エンディングの入り方も最高でしたし、希望がある感じで終わるのがすごくいいなと思いました。安心して、構えずに観てもらいたいです。 ーー最後に、観客の皆さんに向けてメッセージをお願いします。 小野:今回『はめふら』に初参加して、できることを全力でやらせていただきました。新キャラクターということもあって、また違った『はめふら』を楽しんでいただけるのではないかと思います。観終わったあとは、きっと笑顔になれる作品になっているので、思いっきり楽しんでください。 内田:今までの『はめふら』の楽しさはそのままに、劇場版としてパワーアップしているので、今までTVシリーズを観てくださっていた方も、今回初めて観る方も楽しめるストーリーになっていると思います。カタリナは、今回もやはり破滅フラグに出会うわけですが、それを『はめふら』らしく解決していく姿がとても爽快で楽しくなっておりますので、ぜひ観ていただけたら嬉しいです。
タニグチリウイチ