「まるでクリスマスツリー」 冬の信州を訪れ樹木を赤と黄色に彩ったのは…
日本野鳥の会長野支部の会員で長野市豊野町の霜村吉明さん(73)が、岡谷市の勝弦(かっつる)峠でスズメ目アトリ科の鳥「イスカ」の群れを撮影した。霜村さんは約20年間野鳥を観察してきたが、これほど大きな群れに出合ったのは初めて。イスカの鮮やかな赤や黄色が「まるでクリスマスツリーのようで幸せな気分になった」と喜んでいる。 【写真】「まるでクリスマスツリー」木を彩る鮮やかな赤や黄色をした冬鳥イスカの群れ
「今年は『当たり年』。イスカの餌となる松の実が豊作なのでは」(霜村さん)と野鳥ファンの間でささやかれており、霜村さんは3日に観察に出かけた。納得できる写真が撮れずに諦めて帰ろうとした正午ごろ、目の前の木に100羽近い群れが止まり、手持ちの超望遠レンズを向けてシャッターを切った。「キョッ、キョッ」と鳴き交わしながら、羽を休めていたという。
同会長野支部長の藤田伸二さん(67)=長野市信州新町=によると、イスカは県内では11月から3月ごろまで滞在する冬鳥で、オスが赤色でメスが黄色。平地から山地の針葉樹林に生息する。上下のくちばしの先が左右にずれて交差しており、松の実を取り出すのに適しているという。