竹内涼真&河合優実が語る「人生でいちばんキツかった撮影」 極限で見たゾーン体験とは!?
「奥に抱えているものがネガティブなほど、互いに惹かれあってしまう」(竹内)「強くかっこいい女に変わっていく由美。でも芯の部分はずっと変わっていません」(河合)
世界的人気ゲーム「龍が如く」シリーズが、オリジナル脚本でドラマシリーズに! 男たちのケンカ話でしょ、とあなどることなかれ。ゲームを知っている人も知らない人も、もちろん女性でも、壮大な「人間愛の物語」として楽める、極上のエンターテインメント作品に仕上がっているのです。 【写真6枚】竹内涼真演じる桐生一馬の姿も!「胸がぎゅっと苦しくなるような、青春みたいな瞬間がそこにはありました」 かつて見たことのない、新しいタイプのこのドラマは、出演者のふたりにとっても新しいことだらけ。架空の歓楽街・神室町(かむろちょう)で生きる主人公・桐生一馬を演じた竹内涼真さん、その幼なじみでありホステスとなった澤村由美を演じた河合優実さん、ふたりの対談〈前編〉をお届けします。 ─────物語は、1995年と2005年を行き来しながら展開します。この10年の時間の流れ、どのように表現されているのでしょうか。 河合さん(以下敬称略):1995年の私たちは、紆余曲折を経て神室町(架空の歓楽街)の片隅で、幼なじみ4人で一緒に暮らし始めます。血のつながりはないけれど、本当のきょうだいのように支え合ってきた4人です。それが、ある出来事をはさんで2005年になると、まるで違う関係性に変わってしまう…。 竹内さん(以下敬称略):そう、1995年の時点では、実際の年の差を感じないくらいすごくいい雰囲気だったね。自分が過ごした小学生のころの、胸がぎゅっと苦しくなるような、青春みたいな瞬間が、そこにはありました。感情もむき出しで荒削りだった1995年、それに対して2005年ではみんな不器用でよそよそしくて。客観的に見たら、もう笑っちゃうぐらいぎこちない。 河合:私が演じた由美は、2005年では強くかっこいい女性に見えるけど、芯の部分はずっと変わっていません。10年の間、ずっと迷いながら、いつも周りのことを考えながら、生きてきた人なんですよね。外見を強くつくろっても、やっぱり核となる部分には弱さもあわせもっている。完成して今、改めてそう感じます。 竹内:それでも由美は、一馬よりもずっと強い人だと僕は思うな。そして、誰よりも周囲をよく見ている。でもやっぱり、河合さんが言うように、根っこに幼少期の強烈な体験が深く眠っている。そこだけは年月がたっても、きょうだい全員同じで、だからこそみんなが共鳴しあって。悲しいかな、それがネガティブなほど余計にみんなで惹かれあってしまうという。 そして僕自身のことでいえば、1995年と2005年とでは格闘のスタイルも体つきも違います。格闘を振り返ってみると、肉体的にキツいのは1995年で、精神的にキツいのは2005年。すごくこだわったところでもあります。 ◆「闘ってる最中に一瞬、全部がスローモーションに見えた」(竹内) 「険しい山を登り切ったような経験でした」(河合) ─────格闘シーンは、最大のみどころですね。 竹内:いや…ほんとうに大変だった。人生でいちばんキツい撮影といってもいいんじゃないかな。そもそも、僕は(アクションの)吹き替えをお願いしたくなくて、できる限り自分でやり通したかったので。しかも、リアルで生っぽさを出したかったし、そうしないと、という現場の空気感もあったし。 河合:吹き替え、使ってなかったんですね! トレーニングはどれくらいやっていたんですか? 竹内:撮影前に5か月くらいやって、その後4~5か月撮影があって。2005年の桐生の格闘スタイルをスタッフの方々と一からつくっていきました。でも、どれだけ準備をしても、いざ闘うとなると怖さが襲ってくるもので。その怖さを本番前に一度すべて取り払って、それから格闘シーンに臨むんです。すると、不思議なもので怖さよりも高揚感が上回って、特殊な感覚になることがあって。 いつだったかな、闘ってる最中に、全部がスローモーションに見えた瞬間がありました。仲間たちの顔が映像を見ているみたいに流れていって、次の瞬間、後ろから「わー」っていろんな音が押し寄せて、現実に戻る。こんな瞬間は初めてで、そして幸せなことでした。いつも現場では、自分から率先してみんなと食事に行ったりしているのに、このころは、全然できなかった。今思うと、極限まで追い込んでいたんだなと。 河合:私もガンアクションはありましたが、みなさんに比べたら、かわいいもので。それより、これまで味わったことのない現場に漂う熱、張り詰めた空気、緊張感…。そんな中、険しい山を登るように乗り切った経験が、私にとってはハードでした。 竹内:確かに。その緊張感も、ずっと切らさず保っておかないとケガをするし、負けてしまう。そんな空気に身を置いて撮影すること半年。あれ以上長引いていたら、自分の精神がどうなっていたか…。考えるだけでまた怖くなります。 ----------- プロ格闘家の指導を受けながらつくりあげた竹内さんの格闘スタイルとその背中。単に「強い」だけでなく、「何かを満たされないものを抱えている(竹内さん)」者ならではの思いを背負っているよう。対談後編では、物語全体に流れる「満たされないもの」の正体、そして女性への見どころをたっぷり語ります。 インタビューの続きは下のリンクからぜひチェックしてくださいね!