「相場が高騰しています」猛暑が影響し“米どころ”で収穫量減 約3割値上がりで生活への影響は?
読売テレビ
ホッカホカのどんぶりや…家庭の定番、カレーライス。 日本人の食卓に欠かせない「お米」に今、異変が起きています。 秋山実紀 記者 「米の販売コーナーでは、客への理解を求めるため『相場が高騰しています』と書かれた紙が貼られています」 表示をせざるをえないほどの仕入れ値の上昇。取材に訪れたスーパーでは今年3月ごろを皮切りに、毎月のように販売価格を上げています。 「フレッシュマーケットアオイ」内田寿仁社長 「主力はこちらの新潟の『コシヒカリ』5キロで、これが一番よく店でも売れるんですが、2月以前は1800円台で売っていたものが2280円となっております」 店によると、昨年の猛暑の影響で、北海道や秋田・新潟などの“米どころ”で収穫量が減り、今月までで約3割ほど値上がりしているということです。 さらに今後も秋までは在庫の減少に伴い、値上がりが続く可能性があると言います。消費者からは、嘆きの声が聞かれました。 スーパーの客 「朝昼晩、必ず食べるものなので値上がりは困るかな、というのはあります」 「高いと思う。だけどお米は、なんぼ高くても買わなあかんから」 飲食店では“あのサービス”が大ピンチです。定食などを提供する中、人気なのがランチタイムの「ごはん無料おかわり」です。 客 「本当に頼もしいというか、庶民の味方」 (Q:もし無料おかわりサービスがなくなったら?) 「悲しいです。涙がぽろぽろ出ちゃいそうです」 物価高の中、これまでも値上げしていないという店側ですが、それでも今後もサービスを続けるといいます。 「普通の食堂 いわま」岩間大二 店長 「(お客さんには)安くてボリュームが多いというイメージをもって来られるので、期待を裏切りたくない、というのはあります。いつも葛藤しています」 主食の値上げの影響は、家庭の支え手も直撃します。 大きな部屋に所狭しと並ぶのは乾麺やレトルト食品、そして米。企業や個人から寄付された食品を、他の非営利団体や支援を必要とする家庭に無償で配布するフードバンクの活動をする団体です。家庭がより苦しい状況になる学校給食のない長期休みを前に、配布を予定する米が確保できていません。 「認定NPO法人フードバンク関西」中島真紀 理事長 「去年は企業からたくさんの米を寄付していただけたが、今年に限っては企業からそれだけの米を揃えるのは無理だと言われ、米が足りないと改めて実感した。夏休みの食品パック500世帯分、一つの世帯に5キロ入れるつもりなので、その分の確保が喫緊の課題になっています」