<センバツ>投手陣支える“学生コーチ” 龍谷大平安、センバツ初戦突破
◇第91回選抜高校野球 ○龍谷大平安2-0津田学園●(25日・甲子園) 左腕・野沢が11回を投げ抜き、初戦を突破した龍谷大平安。エースを含めた投手陣を陰で支えているのが昨秋に新設した高校生の「学生コーチ」だ。 【津田学園vs龍谷大平安の熱戦を写真特集で】 原田監督が1993年に監督就任以降初めての試み。センバツ最多の41回目の出場を誇る名門だが、過去には他の選手とコミュニケーションを取らず、練習にも意欲的に取り組まず、チーム内で孤立する選手がいたという。原田監督は「同じ目的、目標を持ってやってほしい」と考え、選手と監督や選手同士の間に入る「学生コーチ」を導入した。 チームの一体感作りが目的の一つだが、サポート役として大きく貢献している。投手を専門に見るのが大月塁斗(3年)。走り込みでのタイムの計測やトレーニングメニューの発案、19人いる投手陣のブルペンや打撃投手での球数をノートに記入して管理する。打撃投手で投げ過ぎた翌日は球数を抑える工夫もしている。背番号「10」の左腕・豊田は「球数は自分でも把握しているが、ダブルチェックができるので助かる」と感謝する。 高校野球で球数制限が話題になっている昨今、高校球児が主体的に肩や肘のケアを考えることは障害予防において重要だ。このような取り組みが広がっていけばと思う。【安田光高】