客室乗務員出身のJAL鳥取社長、女性トップの増加望む
東京/香港(CNN) 日本航空(JAL)の鳥取三津子社長は、自分のような女性を最高経営責任者(CEO)にするために日本がすべきことはまだまだたくさんあると認めている。 写真特集:操縦席からの絶景、飛行士が撮影 鳥取氏は1月、JAL初の女性社長兼グループCEOに任命され、約40年前に入社し客室乗務員として歩み始めたキャリアの頂点に達した。 同氏の昇進は、女性が昇進する上でいまだ大きなハードルに直面している日本においてまれにみる功績だ。 同氏は24日、東京にあるJAL本社で行われたCNNのインタビューで、「そもそも国としてももっと女性管理職を増やそうという目標を持ってやっているくらいなので日本全体が女性管理職自体もまだまだ少ないと思う」と述べた。 同氏はさらに「本気でこれからもっと管理職をまず増やすことと、女性本人が活躍したいと思う、ここがすごく大きいのではないかと思う。これからもっともっと増えていくことを切望しているし、女性が社長になったと驚かないような日本に早くなるといいなと思う」と続けた。 現在59歳の同氏は1985年に入社。それから30年後の2015年に客室乗員室長に就任し、順調に昇進を重ねた。 同氏の経歴は先人たちとは大きく異なる。客室乗務員出身者が経営トップに上り詰めることは極めて珍しい。直近10人の社長のうち7人は東京大学を卒業している。鳥取氏は長崎県にある活水女子短期大学出身だ。 鳥取氏の前任者は航空整備技術者、その前の社長はパイロットだった。 JALが鳥取氏を上級職に昇格させた理由の一つは、「キャリアによって培われた安全な運航とサービスに関する高い見識と現場経験」であり、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)時には「安全運航の維持に大きく貢献した」 鳥取氏は4月1日付で社長に就任した。1月2日に羽田空港で起きた516便の衝突事故の影響や、米ボーイングの安全上の懸念に対処している中での船出となった。