山本由伸が初回5失点KO 球界レジェンドOBが指摘「ゾーンで勝負できてなかった」
注目されたドジャース・山本由伸のメジャー初試合登板は厳しい内容となった。1回4安打2四死球、5失点KO。1イニングで降板を促された。 【動画】フリーマン、ベッツが感嘆!山本由伸の衝撃の実戦投球 初回山本は先頭のザンダー・ボガーツに96マイル(約154キロ)の直球を痛打され中前打とされると、2番のフェルナンド・タティスJr.にはインサイドの変化球が抜け、死球を与えてしまう。無死一、二塁とピンチを招くと3番のジェーク・クロネンワースには浮いた変化球を捉えられ、右翼線への2点三塁打で先制を許した。 その後もピンチは続く。無死一、三塁からキム・ハソンに中犠飛でようやく一つ目のアウトを奪うとさらに2本の適時打を浴びるなど乱調。この日は自慢のスプリットの制球が定まらず見切られるなど、投球に苦労している様子が伝わってきた。 1イニングを投げ43球。ベンチに戻る際にも顔はこわばったまま。ロバーツ監督から声をかけられる姿が中継カメラに映し出され、結局この回限りで降板となった。 日本で史上初の3年連続沢村賞、MVPを獲得と文句ない実績をひっさげて、海を渡ってきたが苦しい内容となった。 この日の山本の内容にはテレビ朝日の中継で解説を務めた古田敦也氏も「こんなにボールをあやつれない山本君の姿を見るのは初めてといっていい、驚きです」とコメント。同じく解説を務めた松坂大輔氏は山本の投球について「らしくなかった」と指摘。理由としてはスプリングトレーニング時からの傾向として「高低差がはっきり分かれていなかった」とし、直球にもばらつきがあったとした。そしてこの日はストレートだけではなくほかの球種においても「ゾーンで勝負できていなかった」と、すべての球種をコントロールできなかったことが厳しい結果につながったとした。 その上で次回以降の修正点についてはブルペンで良い内容で投げられていたならば、そのままの状態をマウンドで表現できるように求めた。「先発投手はそれが試合中に修正できれば間に合う」とした。 また次回以降も立ち上がりが苦しい可能性はあるとしながら、「投げながら早く修正できるように。それが山本投手の強みだと思うので」とエールを送っていた。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]