ジョージアの野党指導者、警察の暴行受け意識不明のまま連行 EU加盟交渉中断巡り混乱続く
東欧のジョージアでは、欧州連合(EU)加盟交渉を停止する政府決定に抗議する親欧米派の野党指導者らが警察によって相次いで身柄を拘束されている。抗議行動は4日で7日目を迎えた。 最大野党「変化のための連合」指導者の1人であるニカ・グバラミア氏(48)が首都トビリシで警察によって暴行を受け、意識不明のまま手足をつかまれて拘束される様子が、映像に収められていた。 ジョージアの首都トビリシで4日、警察官が4大野党の幹部1人を拘束。複数の警察官が男性を取り囲み、車両に運び込む様子を報道カメラが捉えていた。 最大野党「変化のための連合」は4日、指導者の1人であるニカ・グバラミア氏(48)が、意識不明になるまで殴打されたと発表。この映像は、野党寄りの地元テレビ局フォーミュラTVによって公開された。 警察にコメントを要請したが、すぐには返答は得られなかった。 「変化のための連合」の広報担当者は交流サイトX上で、グバラミア氏以外にも、党員が数名拘束されていると述べた。 別の野党の代表者は4日、警察がこの党のトビリシ事務所を捜査したと明かした。捜査は令状なしで行われ、誰も拘束されなかったという。 また、インタープレス通信は野党「強いジョージア」の党員2人が警察に拘束されたと報道した。 欧州連合(EU)加盟交渉を停止するという政府決定への抗議行動は、4日で7日目を迎えた。政府がEU加盟交渉を突如打ち切ったことに対する抗議行動は、数千人規模に広がり、警察が放水銃や催涙ガスでデモ隊を排除している。 当局は、「革命」の試みを阻止していると主張。親ロ派のコバヒゼ首相は、抗議行動に対する警察の対応を繰り返し称賛している。 ジョージアの人権擁護官は3日、抗議活動で拘束した人々を虐待しているとして、警察を非難した。