アメリカ人歌手兼俳優のスティーヴ・ローレンス氏、88歳で死去
アメリカ人歌手で俳優のスティーヴ・ローレンス氏が、アルツハイマー型認知症の合併症で死去した。88歳だった。1950、60年代に妻のイーディ・ゴーメとのデュオ、スティーヴ&イーディで活躍したローレンス氏が7日(木)に帰らぬ人となったことを遺族が発表した。 ローレンス氏の息子で作曲家、パフォーマーのデヴィッド・ローレンスはデッドラインにこう声明を発表している。「私の父は多くの人にとってインスピレーションでした。しかし自分にとっては魅力溢れる、ハンサムで、とてつもなく可笑しい、よく歌う人でした。彼を父親に持った私はとても幸運でしたし、息子であることを本当に誇りに思っています」「エンターテインメント業界がこれから先もずっと彼の貢献を覚えていてくれることを願っています」 ローレンス氏とイーディは2009年まで世界中を回り公演を続けていたが、イーディが健康状態を理由に引退、2013年に84歳で他界している。アルツハイマー型認知症と診断される2019年までツアーを続けたローレンス氏は、1957年にイーディと結婚。2人の出会いはスティーヴ・アレンが司会を務めた『ザ・トゥナイト・ショー』で、結婚から1年後にはバラエティ番組『ザ・スティーヴ・ローレンス・アンド・イーディ・ゴーメ・ショー』をスタート、同番組は1958年の1シーズン放送された。 ローレンス氏のソロキャリアとしては、1959年の『プリティ・ブルー・アイズ』、1960年の『フットステップス』、1962年の『ゴー・アウェイ・リトル・ガール』などがある一方、俳優としても活躍。1980年の『ブルース・ブラザーズ』と続編2作ではタレントマネージャー、モーリー・スライン役を務めた他、1964年のブロードウェイミュージカル『ホワット・メイクス・サミー・ラン?』で主役サミー・グリックを演じトニー賞にノミネートされた。 そんなローレンス氏は以前、音楽への愛をClassicbands.comにこう語っていた。「幼い頃は合唱隊にいて、その後卒業して、確か最初にフランク・シナトラのレコードを聴いたんだ」「15歳だったと思う。そのレコードを聴いて、自分の残りの音楽人生でやりたいことが分かったんだと思う」「その影響は私だけじゃなく、彼の後に来たすべての人に及んでいる。決して消えない、とても力のあるものだった。彼の後に来た私たち全員に新たな窓を開けてくれた」 (Bang Media/アフロ)