「親の死に目に会えないと思いなさい」15歳でデビューした池上季実子、 “芸能の大先輩”の祖父から学んだこととは?
◆祖父の教えを守ってやりきった仕事
池上:祖父が亡くなったのは、私の16歳の誕生日でした。 唐橋:お誕生日の日に……。 池上:15歳のときだったかな? たしか「週刊平凡」の一番後ろのページに著名人のお父さんやお母さんが出るページがあって、そこにお爺ちゃんと私も出たんです。「お孫さんが女優になられましたが、何かアドバイスはありますか?」という質問に、お爺ちゃんは「舞台に立って仕事をしているときは、親の死に目にも会えないと思いなさい」と言われたんです。「お爺ちゃんに何かあっても会えない?」と聞くと、「何かあったとしても仕事を優先しなさい」と言われていました。 忘れもしません。主役をつとめたドラマ「愛と誠」の四国ロケ中にお爺ちゃんが亡くなって、葬儀の日が地方ロケにぶつかっていたんです。スタッフのみなさんはスケジュールを開けてくれて、私を四国から戻そうとしてくれたのですが、「愛と誠」の主役が抜けてしまうと撮影中止になってしまうので、「お爺ちゃんにこう言われたので帰りません」と伝えて撮影を続けました。 (TOKYO FM「NOEVIR Color of Life」放送より)