ほっぺたムニムニ「ありがとう、リロ」国内のラッコ3頭のうち唯一のオスが天国へ ファンがお別れ マリンワールド海の中道
FBS福岡放送
福岡市の「マリンワールド海の中道」で人気を集めていたラッコの「リロ」が4日、死にました。「リロ」は、国内で飼育されているラッコで唯一のオスでした。6日も大勢の人が献花に訪れています。
■元木寛人アナウンサー 「ラッコプールの前には、リロくんへの献花台が設けられていて、きょうも多くの人が別れを惜しんでいます。」 福岡市東区の「マリンワールド海の中道」の人気者だったラッコの「リロ」。12月27日朝にエサを全く食べなくなったため、展示を中止し治療に専念していました。1月4日午前7時すぎに死んだということです。「リロ」は17歳で、人間では70代にあたり高齢でした。 ■リロの飼育員・秋吉未来さん 「最期の表情は、苦しんでいないように見えました。“今、ちょっと寝てるんだよ”というくらいの、本当に眠りについたような感じでした。」
「リロ」は、つぶらな瞳に、ほっぺたをムニムニする動作がかわいすぎると話題にもなりました。去年のパリオリンピックでは、競技の勝敗を予想してオリンピックを盛り上げるなど芸達者で、人々を楽しませてくれました。 ■ひなこちゃん(8) 「リロが死んじゃったからお花をあげに来ました。悲しいです。(好きだったところは)かわいいところです。リロに『天国でも幸せに』と伝えたいです。」 毎月のように会いに行くほど「リロ」が大好きだったという小学生の男の子もいました。 ■まいとくん(10) 「(将来の夢は)水族館の飼育員。もう1匹、このマリンワールド海の中道にラッコを増やしたい。」 お別れを言いに来たという女性は、はるばる大阪からやって来ました。 ■訪れた女性 「持ち直すかなと期待していたのですが、ダメでしたね。『ありがとう』だけですね。」 ラッコは絶滅危惧種に指定され、輸入が禁止されています。 国内で飼育されている3頭のラッコの中で「リロ」は唯一のオスでした。「リロ」が死んだことで、マリンワールドでは開館以来35年にわたり続けてきたラッコの展示が途絶えることになりました。
国内で飼育されているラッコは、三重県にある「鳥羽水族館」のメスの2頭のみとなりました。 ■秋吉さん 「今後はラッコに関しては厳しい状態なので、当館では先はまだ考えることができていない状態です。(リロが最後になる可能性も)あると思います。」 愛らしい姿で人々の心をつかんできた「リロ」。ありがとう。安らかに。