道頓堀から新世界へ移転「ZAZA」で生まれた伝説 大阪社会部リレーコラム
道頓堀(大阪市中央区)の劇場文化を支えてきた「ZAZA」が15日、新世界(同市浪速区)に移転した。道頓堀ZAZAは、個人的にも伝説を数多く目撃してきた場所だった。 平成25年、道頓堀と九条を拠点にする大型アイドルグループ「OSAKA BB WAVE(OBBW)」が、定期公演を行う会場を「ZAZA POCKETS」から隣の「ZAZA HOUSE」に移そうというプロジェクトが展開された。「3カ月で総動員数500人」が条件で、達成の瞬間を見届けた。 OBBWは28年1月に解散したが、令和元年9月に一日限定の復活ライブを開催した際にもZAZA HOUSEに駆けつけたことも良い思い出だ。 平成30年には、ご当地アイドルのライブと演劇がセットになった「道頓堀ガールズシアター」も取材した。週替わりで上演内容が異なり、約1カ月半にもわたるロングラン公演にどうなるかと注目していたが、最終日には立ち見客が大量に発生する大盛況になったことも記憶に新しい。 新型コロナウイルスの影響で令和に入ってから公演中止が続いていたが、昨年11月に「ROUGH TAIL」と名前を変えて再出発した矢先の移転だった。 新世界ZAZAは、もとは「シアター朝日」だった場所で、通天閣歌謡劇場(平成25年閉館)の後継施設として注目していた。ここからどんな新たな歴史をつむいでくれるのか、今後の展開に期待したい。 (格清政典)