谷繁兼任監督 キャンプ初日は実質「選手が9割」?
■監督としてのキャンプ初仕事 プロ野球の春季キャンプが2月1日に一斉にスタート。中日では、谷繁元信が、ヤクルトの古田敦也以来、7年ぶりとなるプレーイングマネージャーとして沖縄の北谷で、キャンプ初日の指揮を取った。兼任監督としての第一歩は、ルーキー捕手の桂依央利(大商大)とのキャッチボール。緊張のあまりコントロールが定まらないのを認めると「緊張するな!」、「ふらふらしているじゃないか。まっすぐ下がれ!」と声をかけた。 広島・前田智徳 チンタラした態度 ”誤解を与えていた” 続けて3箇所ノックに選手にとして参加したが、途中、ブルペンへ直行。達川光男・バッテリーコーチから「キャッチングの見本を見せてやってください!」と頼まれると、捕手役を務めて、ドラフト2位の又吉克樹のボールを数球、受けた。 「バッターからすると、いやらしいピッチャーだな」 四国アイランドリーグ出身の苦労人は、谷繁が監督目線で、そうコメントするほどの変則右腕である。兼任監督に受けてもらった又吉も興奮気味だった。 「オーラがありました。せっかく受けてもらったのにいいボールがいきませんでした。キャンプが終わる頃には『成長したな』と思っていただけるようなキャンプにしたいです」 ■監督業より「8、9割が選手」 谷繁兼任監督は、その後、ブルペンの様子を見ていたが、再びメーングラウンドに帰ると、フリー打撃を消化。自らのバッティングが終わるとゲージに張り付いて、井端弘和の退団で空いたショートを埋める予定の新外国人のアンダーソン・エルナンデス、もう一人の助っ人外野手、アレクシス・ゴメスのバッティングをチェックしていた。次にサブグラウンドへ移動して41球のゴロ補球で息が上がるほど下半身を苛めた。 「キャンプでは、6、7割は選手、残りが監督の仕事」と語っていたが、その初日は、6,7割どころか、8、9割が「監督・谷繁」でなく「選手・谷繁」だった。「監督として迎えたキャンプインはどうでしたか?」と、報道陣に聞かれた谷繁監督は「気持ち的には何も変わらない」と答えた。