「バスタ」事業化へ知事と意見交換 松山市長が愛媛県庁で面会
松山市の野志克仁市長は5日、愛媛県庁で中村時広知事と面会し、市がJR松山駅前への新設を計画している集約型公共交通ターミナル「バスタ」について意見を交わした。関係者によると、野志市長は事業化に向けたスケジュールなどを説明し、バスタ実現に改めて意欲を示したという。 バスタを巡っては、中村知事は昨年以降、採算性や事業者のニーズの見極めが不十分と指摘。市側にバスタを含む県都のまちづくりビジョンやスケジュールの提示を求めていたが、具体的な動きはなかった。5日の面会で、県側は野志市長の意向を再確認したとみられる。 面会は非公開で、市と県の両幹部を交え約15分間行われた。終了後、野志市長は取材に「今日はバスタの全体的な話をした」「知事にはしっかりと話を聞いていただけた」と述べた。 出席者の話では、野志市長はバス事業者との話し合いに臨み、採算性を含む懸念の払しょくに努める考えを示した。 一方、中村知事は取材に対し「具体論はなかった」とし、「松山駅のにぎわいづくり、市全体の交通政策という二つの観点でバスタの位置付けを考えないと、事業化は見えてこないのではないか」と語った。
愛媛新聞社