《vs.アマゾン》カーン米FTC委員長、深謀遠慮の「連戦連敗」だが薄れる勝算
(C)Sundry Photography / Shutterstock.com
電子商取引の巨人である米アマゾンの「不公正な競争」に、34歳のリナ・カーン委員長率いる米連邦取引委員会(FTC)が戦いを挑んでいる。 FTCは満を持して、アマゾンの外部販売業者(出品者)向けサービス「マーケットプレイス」における優越的地位の濫用をめぐる反トラスト法(独占禁止法)訴訟を今月末にも 提起 する。 カーン氏は、イェール大学の法科大学院生であった2017年1月に「アマゾンの反トラストの逆説(Amazon’s Antitrust Paradox)」と題した鋭敏な 論文 を発表し、アマゾンをはじめ巨大IT企業の市場独占による弊害を指摘して一躍注目を集めた。卒業後は米下院司法委員会の法律顧問を務め、コロンビア大学法科大学院の准教授として教鞭を執り、2021年6月にジョー・バイデン大統領の指名を受けてFTC委員長に就任している。
本文:5,555文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
岩田太郎