２回１死一塁、萩尾が適時三塁打を放ち、塁上でＶサイン（カメラ・相川　和寛）

◆ＪＥＲＡ　セ・リーグ　巨人２―３中日（２４日・東京ドーム） 　Ｇ党の大歓声に後押しされ、萩尾は二塁を迷わず蹴った。２点を追う２回１死一塁。１ボールからの２球目、涌井の真ん中１３６キロスライダーを捉えた。鮮やかにはじき返した打球は右中間を破った。反撃ののろしを上げる適時打はプロ初の三塁打。「逆方向に打とうと思っていた。イメージ通りのバッティングができました」。三塁ベース上で両手を掲げ、顔をほころばせた。 【動画】まるで運動会！？　萩尾匡也ら若手４選手が走塁練習 　ただ、タイムリー後の打撃には悔いが残った。同点の３回２死満塁では初球を打ち上げて一飛。１点ビハインドの８回にも、２死二塁でフルカウントから松山のフォークに食らいついたが、一邪飛に倒れた。坂本と岡本和が３、４番を務めており、後ろの打者にチャンスで回ってくる機会は多くなる。「２回得点圏で打てなかったので、申し訳ないです」。チーム２位の打点を挙げ、２試合連続で６番に起用されたが、１点を争う緊迫した試合で喜びも悔しさも味わった。 　現状、外野のレギュラーは固まっていない。春季キャンプからここまでオコエ、佐々木らと中堅と右翼を激しく争っており、居場所をつくる可能性は十分に広がっている。「チャンスというか、レギュラーを目指してこの世界に入ってきてる。『レギュラーになった』と阿部監督、二岡ヘッドに言ってもらえるように１年間頑張りたい」。伸び盛りの若手にとっては、成功も失敗も全てが成長への糧。２年目外野手がさらなる飛躍を遂げた時、チームの得点力はぐっと上がる。（宮内　孝太）