きのう夜、千葉県柏市の住宅で、夫婦が刃物で刺されるなどして死亡した事件。事件直後に近くで起きた火事の火元となった家の住人と夫婦との間に、金銭トラブルがあったことが分かりました。 きのう午後6時すぎ、柏市高柳の住宅で、この家に住む渡来敏明さん（59）と渡来礼子さん（59）の夫婦が刃物のようなもので腹や胸を刺されるなどして死亡しました。 記者 「現場周辺には規制線が張られ、警察車両がとまり、物々しい雰囲気が漂っています」 夫婦は自宅の庭の周辺で意識が無い状態で倒れていて、病院に運ばれましたが、死亡が確認されました。 警察によりますと、室内には争った形跡があったということです。 また、近所の住人によりますと、事件の発生時に「女の人が争うような声が聞こえた」ということです。 一方、事件からおよそ10分後。現場から600メートルほど離れた場所にある住宅街で火事がありました。火はおよそ5時間後に消し止められましたが、近隣の住宅を含め8棟が全焼しました。 近所の住人 「家にいてボンというすごい音が聞こえた、ドスンというか。外に出てみたらガス臭いにおいがしてきて、もう煙が上がっている感じだったので、そこからは火がバーっと」 捜査関係者への取材で、この火事の火元となった家の住人と渡来さん夫婦の間で金銭トラブルがあったことが分かりました。火元の住人は出火直後に近所の住人に目撃されていましたが、その後、連絡が取れていないということです。 警察は渡来さん夫婦が死亡した事件を殺人事件と断定して、120人体制の捜査本部を設置。事件と火事の関連を調べるとともに、火事の現場を離れた住人がなんらかの事情を知っているとみて行方を追っています。