清内路かぼちゃ ビールでキャンプ客にPRを 集落支援員がクラウドファンディングで支援募る 長野県阿智村清内路
長野県阿智村清内路の集落支援員で、地元の伝統野菜の振興に取り組む原司さん(33)が、「清内路かぼちゃ」を使ったクラフトビールの製造・販売を目指してクラウドファンディング(CF)で資金を募っている。キャンプで村を訪れる観光客を主なターゲットに販売することで、伝統野菜のPRにつなげる狙い。完成はキャンプシーズンに入る7月ごろを予定している。 野菜や果物を活用した全国各地のクラフトビールの存在を知り、「清内路かぼちゃの甘味がビールに合うのではないか」とひらめいた原さん。清内路伝統野菜保存会が昨年に収穫したカボチャを原材料にし、300ミリリットル入りの瓶約1000本分を製造予定で、醸造費や原材料費、ラベル代などに掛かる経費50万円を目標金額とする。 醸造にはクラフトビールやシードルの醸造を手掛ける下條村の「道」と「Farm & Cidery KANESIGE(カネシゲ農園)」が協力。現在は同社らとレシピを練っており、「清内路かぼちゃの甘みと風味が感じられるビールにしたい」とする。アルコール度数は7%ほどにして飲みやすいビールにする方針で、地区内のキャンプ場や商店で販売する。 支援は1口1万円からで、期間は4月30日まで。返礼品として出来上がったビールを贈る他、7月に開催予定の試飲会に招待する。原さんは「キャンプで楽しめるお酒として手に取ってもらい、清内路と伝統野菜について知ってほしい」と話した。 清内路かぼちゃは県の「信州の伝統野菜」に認定されており、ハートのような形で、甘味が強くやや粘質なのが特徴。清内路振興室によると、現在の生産者は約25人で高齢化が進んでいるという。 問い合わせ、CFの申し込みは原さん(電話090・6660・7359)へ。