松本幸四郎が豊臣秀吉、尾上松也が明智光秀を演じる「裏表太閤記」の特別ビジュアル公開「いわゆるザ・歌舞伎」
歌舞伎俳優の松本幸四郎らが出演する歌舞伎座「七月大歌舞伎」(1~24日)夜の部「裏表太閤記」の特別ビジュアルが14日、公開された。 天下人・豊臣秀吉の出世物語「太閤記」から、秀吉の活躍が光る“表”の物語と、その輝かしい光の陰にあるライバル・明智光秀らの悲劇的な“裏”の物語を巧みに織り交ぜた。1981年の2代目市川猿翁(3代目猿之助)による初演以来、実に43年ぶりの上演となり、初演以来一度も上演されていない。天下人の出世物語を巧みに描いた伝説の舞台が、新たな構想で幕を開ける。 特別ビジュアルは栄華を極める天下人・豊臣秀吉(幸四郎)と、復讐に燃える秀吉のライバル明智光秀(尾上松也)が大滝をバックに力強い姿を見せ、信長により滅ぼされた光秀の父で天下の大悪人・松永弾正(市川中車)が強い視線でこちらを睨み付ける。 さらに扇を手にして微笑む信長の嫡男・織田信忠(坂東巳之助)、信忠との子で信長の血を引く三法師を抱えた光秀の妹・お通(尾上右近)、傍若無人な父と対峙する忠義に篤い鈴木孫市(市川染五郎)がそれぞれの表情を見せる。そして、上空には筋斗雲に乗り如意棒を手にした孫悟空(幸四郎)の姿が…。布袋寅泰ら数多くのアーティストの作品を手がけてきた永石勝による撮影とアートディレクションだ。 秀吉、鈴木喜多頭重成、孫悟空の3役を演じる幸四郎は早替わり、本水の立ち回り、宙乗りなどに挑戦。「いわゆるザ・歌舞伎という演出。古典歌舞伎の演出を堂々と使うので、お客様に興奮していただけるはず」と話している。
報知新聞社