宝物の天平文様をペン軸に…奈良筆の書き味、古都に思いはせて
奈良筆を製造・販売する「あかしや」(奈良市)は、正倉院宝物の天平文様をあしらった筆ペン「天平の夢」の販売を始めた。美しい草花や鳥獣などをデザインした6色がある。 【画像】奈良県 「『日本の始まりの地』奈良を感じられる筆ペンを」と、今春から製作を企画。軸にまいた和紙には、宝物の琵琶や箱などに描かれた鹿や鳥、幾何学模様などを、色ごとに文様を変えてあしらった。和紙は、職人の手で一枚ずつ丁寧に 漉す いて染められ、温もりが感じられる。 華やかな「あをによし」の色を意識し、墨色のほか、緋(ひ)色や瑠璃色、丹(に)色、緑青(ろくしょう)、古代紫がある。筆先も奈良筆の製法を生かした書き味の良さにこだわるなど、伝統工芸の技法が詰まった仕上がりになった。
10月中旬から同社のショールームや土産物店などで販売。1本550円(税抜き)で、6色セットで3300円(同)。 同社企画部の岡江結香さんは「いろんな人に気軽に手にとってもらい、華やかな奈良の都に思いをはせてほしい」と話している。 問い合わせは同社(0742・33・6181)。