Aぇ! group、新体制でも変わらない笑いへの貪欲さ 冴えるボケとツッコミのバランス
毎週土曜日深夜1時28分から放送されている、Aぇ! groupがお笑い芸人・よゐことともにレギュラーを務める全力調査バラエティ『Aぇ!!!!!!ゐこ』(MBS)。2月10日からは5人となった新体制での放送が始まった。 【画像】黒スーツ姿のAぇ! group この日の企画は“ドラゴン鍋を作ろう”。収録されたのは新年ということで、番組がこれからも昇り龍のごとく勢いをつけるために関西にいる“ドラゴン”を捕まえて食べるというもの。狙いは海のギャングとも呼ばれているタチウオで、一般的なタチウオの体長は70~80cm程だが、120cm以上あるものを「ドラゴン」とも呼ぶそうだ。草間リチャード敬太と小島健はタチウオを探しに海へ、末澤誠也と佐野晶哉は野菜調達へ、正門良規は鍋を清めるために泉佐野市にある七宝瀧寺へと向かった。 体当たりなロケの中でオープニングトークからよゐこのフリに応える末澤や、末澤が小柄なメンバーであることから、「もしかしたらうちの末澤くらいのドラゴンも?」とメンバーへのいじりを加えながら小さな笑いどころを作っていく小島などから、バラエティへの適応力をひしひしと感じる。また、海へ出た草間と小島が釣りの基本から学ぼうとする姿勢や釣り上がった瞬間に「デカ!」「めっちゃ綺麗やん!」と大きなリアクションで盛り上げる姿、正門が神聖な水を使うなら山の修行をしてからだと迫られ二つ返事で了承したことというような、濃い内容のトークを展開できるのも彼らの魅力だ。 他の芸能人とのやりとりではその相手との雰囲気の良さも感じられる。正門はよゐこに一人で寺に向かうことを告げられた時に寺の外観の写真を「地図渡しとくから、これで」と渡され、即座に「地図? ここまでのが地図じゃなくて? だいぶ広く捉えましたね、地図を」とツッコんだ。お笑い芸人相手にもボケやツッコミを展開できるのはAぇ! groupならではの強みと言えるかもしれない。
Aぇ! group、YouTube企画も5人で再始動
また、Aぇ! groupが毎週火曜日に更新するYouTubeチャンネル『ジュニアCHANNEL』では、3週に分かれて展開された「Aぇ! group【絵文字だけで出会えるかin神戸】」の企画が2月6日更新分で完結した。車で降ろされた場所からメンバー同士が5分にひとつ絵文字を送り合うことのみで、市内のどこかで合流することを目指すという企画。これは以前和歌山でペアに分かれて行ったものだが、今回は神戸で5人それぞれが散らばるという難易度を上げた形で展開された。制限時間は前回より長い2時間と聞かされた神戸出身の末澤は「神戸やん。余裕やん。俺たぶんどこで降ろされてもいけるで! 任せいや!」と豪語し、“フリを作るのがお上手”というテロップを引き出したほどだ。 前回に比べてスムーズに出会えそうな中、破天荒な小島が「あえてちょっと泳がします? これはちょっと遊びなんで」「普通に出会っても面白くない」と言って少しズレた絵文字を送るなどして今回も企画を混乱させていた。末澤は動物園でアシカが鳴く様子を見て「リチャもたまにああやって鳴く時ある」と言い、そこで佐野と出会うと「リチャおったで!」とメンバーをイジる。節度を守りながらその場にいないメンバーをもイジって笑いどころを作れるのも彼らのバラエティの強みだろう。また、ともに行動しているスタッフの自然体な笑い声が入っているのもこの動画の魅力のひとつに思える。 新体制となってもバランスの取れたボケとツッコミや瞬発力のあるトークで彼らのバラエティ力は健在だ。全員が笑いに貪欲で積極的だからこそ、グループのファン以外の人が見ても面白い動画が生まれるのだろう。彼らのひとつの武器であるバラエティ力が磨き上げられていくことをこれからも楽しみにしたい。
池田夏葉