後藤久美子、鈴木保奈美、奥菜恵…大物女優が次々に登場 超敏腕女性Pの手腕と飛び込み営業
小栗香織インタビュー後編
前編【いきなり自宅に電話で驚いたスカウトマンの暗記力…「11PM」カバーガールが明かすバブル期の芸能界】からのつづき 【写真】背中パックリ…奥菜恵が披露した大胆ショット、コケティッシュな小栗香織の若き日の姿も 女優たちが絶大な信頼を寄せる女性プロデューサーがいる。自身も女優として活躍する小栗香織だ。鈴木保奈美、後藤久美子、高岡早紀、尾野真千子、有森也実、奥菜恵…これまで出掛けたグラビアには、錚々たる顔ぶれが並ぶ。女優たちはなぜ、小栗に引き寄せられるのか。(インタビュー前後編の後編)
17歳で芸能界に入って、30代前半ぐらいまで、芸能界しかやったことがなかったんです。何か違うことをやりたいなと思っていた時に、知り合いのプロデューサーから「俺のアシスタントをやってみないか」と声をかけられたんです。 約2年間みっちり、アシスタント業を基礎からやりました。その後、独立して自分でやるようになったんです。 29歳の時にセルフプロデュースした写真集を出したのが、今となっては大きかったと思います。それまでは、スタッフと話すこともありませんでした。でも、この時はカメラマン、スタイリスト、ヘアメイク、色んな人と話をして進められました。新鮮で楽しかったですね。 洋服も好きだったので、最初はスタイリストやデザイナーをやろうと、半年くらい学校にも通いました。グラビアをやる時もすごく衣装にはこだわっていて、イメージをスタイリストさんと細かく話します。 数年前から女優、タレント、韓国の芸能人のプロデュースや写真集を手掛けるようになりました。週刊現代では「女優シリーズ」というグラビアを企画プロデュースしています。名だたる女優に登場いただきました。
社長から折り返し
後藤久美子さんには、私から依頼しました。事務所のオスカーに連絡したら、社長から折り返しがありました。社長さんとは、色々な話をしました。そうしたら、出演を受けてくれました。ご本人もすごくいい方で、現場の雰囲気もよかったですね。 ずっとやりたいなと思っていたのは鈴木保奈美さんです。たまたま、週刊現代の「女優シリーズ」を撮っていただいているカメラマンさんが、ご本人と仲良しでした。そのルートで、うまく話が進みました。本人のやりたい方向性や世界観を確認しながら、撮影しました。 特に印象に残っているのは、藤あや子さんです。60歳で水着に挑戦していただきました。本人からお話を聞くと、ヨガやキックボクシングをやっていて、家でも1日100回腹筋をしているというんです。写真集のためにやっているのではなく、日ごろから体を鍛えるためにやっている。本人とも話し合った上で、水着という形になりました。 現場で想定外の出来事が起こったこともあります。尾野真千子さんの撮影では、カメラマンがのせるのがうまくて、尾野さんもノリノリになって大胆になっていきました。予定にはなかった上半身に短めの毛皮だけを羽織ったショットが撮れました。私が逆に焦ってしまいましたね…。 「この人、やりたいな」と思ったら、事務所に直接連絡しています。知っている事務所もあれば、全然知らない事務所もあります。マネージャーが誰か分からない時は「ご担当の方、お願いします」って。いわゆる、飛び込み営業ですね。 少しずつ積んできた実績があるので、それをお見せしたりして説明します。1回断られたからといって、諦めないですね。時間を空けて、何度か連絡します。半年後とか、1年後とか。 撮影では、企画内容、どういうものをどこで撮るか、全部、プロデュースしています。カメラマン、スタイリスト、ヘアメイク、スタッフも私が決めています。テレビ業界では女性プロデューサーはいますが、出版業界で女性プロデューサーは珍しいようです。