ニューカッスルに何を期待すればいいのか【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
黒字転換を果たしてからもチーム強化には無関心で…
積年の夢がついに叶い、愛する地元クラブの監督に就任したブルースだが、前途は多難。ファンから向けられているのは冷たい敵意だ。(C) Getty Images
チーム強化に興味がないオーナーが支配者として居座り、愛すべき指揮官が放逐された。地元出身者でキャリアはあっても実績が皆無の新監督。サポーターは嘆く。俺たちのニューカッスルに何を期待すればいいんだ、と。(文:オリバー・ケイ/訳:井川洋一 2019年8月1日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック イングランド』を転載) ―――◆―――◆――― 1960~1970年代に少年時代を過ごしたスティーブ・ブルースは当時、愛するニューカッスル・ユナイテッドの試合がどうしても観たくて、よくスタジアムに潜り込んでいた。なけなしの小遣いを叩いてもチケットは買えない。だから人々の目を盗んで行列に忍び込み、入り口に来たらさっと身を屈めてターンスタイル(回転式入場口)を突破した。一目散に向かった先は、リーゼズ・エンド。かの有名なゴール裏の立ち見席に陣取った。ただし、いつも潜
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