バービーさん(40)「仕事以外の居場所を見つけて、楽になりました」|CLASSY.
CLASSY.読者の少し先を歩き、いま輝いている人生の先輩たちは自らの人生の中でどんな選択をしてきたんだろう? CLASSY.創刊の年に生まれて今年40歳になった「CLASSY.と同い年」の先輩・バービーさんに、これまでとこれからのお話を伺いました。
仕事以外の居場所を見つけてバランスを保てるようになった30代前半
――今年1月に40歳を迎えられました。40歳という年齢をどう捉えていますか? 40歳になることについて何も考えていなくて、その結果、ネガティブにもポジティブにも捉えずに、フラットに40歳を迎えた感じでした。先輩からは「歳を取れば取るほど、生きやすくなるよ」と言われていましたが、そういった感覚もなく、肩透かしを食らったような気分です。振り返ると、20代後半の方が「もうすぐ30歳なんだ」と焦っていたと思います。当時は、自分が何者にもなれていないというモラトリアムをずっと引きずっていて、試行錯誤していた時期。資格を取ったりもしてみましたが、結局、何の形にもならず、悶々としていましたね。 ――悶々とした期間から抜け出せたと思ったのは、いつ頃ですか? 悶々としたまま30歳を迎えて、その気持ちが年々醸造されてヘドロのようになって、「もうやってられない!」と動き出したのが33歳の頃。自分の仕事に対しての疑問や理不尽さみたいなものも溜まっていたこともあり、「仕事以外の何かを見つけなきゃ」と考え始めました。本当はお笑いの世界で自分がノンストレスでできる“好き”を見つけられたら良かったのですが、当時抱えていたモヤモヤの中には、そこに辿り着けていないコンプレックスもあって。例えば、芸人として頑張らないといけないのに、ネタ作りに対してやる気が起きないとか。周りには、ライフワークのように次々とネタを作っている人もいるけれど、私にとっては苦痛で好きになれなかった。TVの仕事も楽しいし、舞台に出てウケたらうれしい一方で、ストイックになりきれない自分にコンプレックスを抱いていた時期でもありました。そんな中、誰にも影響されずに見栄も張らずに「好き」と言えたり、自分が突き動かされるものって何だろう? と模索して行き着いたのが、お花や町おこし。イギリスで開催されたガーデニングのワールドカップにボランティアスタッフとして参加してみたり、地元の町おこしのために役場に出向いて直談判してみたり。下着のプロデュースを始めたのもこの頃でした。 ――仕事以外で“好き”が見つかって、モヤモヤは解消されましたか? モヤモヤは晴れなかったけれど、仕事以外の別の場所を設けることで、バランスが保てた気がします。社会人として働き始めて芸能界しか知らなかったから、外に出ることで自分の非常識さも痛感しました。ひとりで役場に出向いたときも「現状の移住促進の広告じゃ、誰にも刺さらない」的なことを言ったりして、今考えるとすごく生意気でしたね。活動を始めて改めて、現実はそう上手くはいかないことを教えてもらっています。ずっとメディアの力の中にいて気付けなかったことが数えきれないほどあり、新たな学びばかりです。