【光る君へ】中宮・彰子は紫式部の「推し」だった!? 『紫式部日記』からみえる<強い女性>としての藤原彰子
2024年1月7日に放送がスタートした『光る君へ』は、平安時代を舞台に紫式部(演・吉高由里子)の一生を描いた大河ドラマです。 ◆【写真】藤原彰子を演じる「見上愛」さんの1950年代ルックが超キュート! 最新の活躍を写真でみる 2024年9月15日には第35話『中宮の涙』が放送予定となっています。 そんな『光る君へ』で中心的なキャラクターとなっているのが見上愛さん演じる中宮・彰子(藤原彰子)ですね。 紫式部が仕えた主人である彼女の奥ゆかしいキャラクター性に魅かれている方も多いのではないでしょうか。 本記事では『紫式部日記』をもとに実際の中宮・彰子の姿に迫ってみましょう。 記事の後半では見上愛さんの最近の活躍についてもお伝えします。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
紫式部の「推し」だった中宮(藤原彰子)の強い顔
988年、藤原道長の長女としてこの世に生を受けた中宮・彰子こと藤原彰子。 彼女に仕えた紫式部については日本文学史に燦然と輝く『源氏物語』が有名ですが、一方で『紫式部日記』という作品も現代に残しています。 そんな『紫式部日記』には(当然のことながら)中宮もたびたび登場するのですが、なかにはこんな記述が残されています。 おまへにも、近うさぶらう人々はかなき物語するを聞こしめしつつ、悩ましうおはしますべかめるを、さりげなくもて隠させたまへる御有様などの、いとさらなることなれど、「憂き世の慰めには、かかるおまえをこそたずねまいるべかりけれ」と、うつし心をばひきたがへ、たとしへなくよろづ忘らるるにも、かつはあやし。 紫式部作・小谷野純一訳・注『紫式部日記』笠間書院2007年 21歳でもうすぐ初産を迎える藤原彰子(中宮・彰子)。 そんな彼女にたいして紫式部は「きっと苦しいであろうに」とその心情を推し量りつつ、それでもそんな様子をおくびにも出さず、女房たちの他愛ない雑談を聞く様子を「立派だ」としています。 さらに「中宮さまのそばにいれば嫌なことも忘れられてしまうのだから不思議だなぁ」、「つらい現実を忘れたいなら中宮さまに仕えるべきだわ」と続けているのですが、なんだか現代の推し活にも通ずるところがありますよね。 紫式部にとって藤原彰子は「若くて強い輝ける女性」だったのでしょう。 今でも強い女性が憧れの的になることは珍しくありませんよね。 ドラマの登場人物であれ、ご近所さんであれ、強い女性がキラキラと輝いてみえた経験がある方も多いでしょう。 そんな感覚が1000年も昔の平安時代から共通するものだったとしたら……。とてもロマンティックですよね。