「闇バイト」募集容疑で10代姉弟を逮捕 SNSに「短期間で高収入 連絡ください」応募した高校生は… 若者が若者を集める“ゆがんだ構図”に渦巻く“思惑”
熊本放送
全国的に「闇バイト」による凶悪犯罪が連日報じられています。熊本では、その「闇バイト」を募集したという疑いで10代の姉弟が逮捕されました。 【写真を見る】若者が狙われる「闇バイト」実行役募集の仕組み《図解》 職業安定法違反の疑いで逮捕されたのは、熊本市に住む18歳の飲食店従業員の姉と16歳の高校生の弟です。 2人は10月、SNS上に「短期間で高収入、やりたい人いたら連絡ください」などと投稿し、詐欺事件の「受け子」や「出し子」などを募集した疑いが持たれています。 応募した熊本県内の高校生から「闇バイトに応募して詐欺のお金を受け取るように言われた」「やめたいが住所を教えたので報復が怖い」などと警察に相談があり、警察が捜査していました。 警察は捜査に支障があるとして2人の認否を明らかにしていません。 職業安定法違反の容疑が闇バイトに適用されるのは県内で初めてです。 ■「実行役の若者」を「若者」が集める…いったいなぜ? 同じ様なケースが全国では数例あるそうで、今回、警察は職業安定法の「公衆道徳上有害な業務」、つまり犯罪をさせる目的での募集にあたるとみています。 逮捕された2人は実行役を集める役割だったとみられていて、警察によりますと、この役割は、若者が担当することが多いそうです。 その理由は、若者を集めやすくするため。 闇バイトの誘い文句は「高収入」「簡単」「即金」などが主流で、同世代からSNSで勧誘されれば、あまり警戒することなく応募する若者もいるとみられています。 警察庁によりますと、2023年に特殊詐欺の受け子として摘発された約1500人のうち300人、つまり5人に1人が「19歳以下」でした。 警察は「一度犯罪に加担するとその後は脅されて抜け出せなくなるため、闇バイトだと気付いた時点で相談してほしい」と呼びかけています。
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