<春風を待つ―センバツ・宇治山田商>選手紹介/5 /三重
◇中学陸上部で体力養う 阪口諒真右翼手(1年) パワーのある打撃が武器。昨秋の県大会準決勝の神村学園伊賀戦で五回裏1死一、二塁、3点本塁打を放った。試合の中盤以降も持ち味を発揮できる体力がある。 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 体力は、玉城中時代に軟式野球部と陸上部で養った。1000メートル3分台の足の速さを買われ、中学3年で県中学駅伝大会で1区(3キロ)を走った。大会本番まで、陸上部員と本格的な長距離練習に励んだ。宇治山田商では秋の県大会地区予選からスタメン入りするが「疲れにくい」との自覚がある。 高校に入ってからも、スクワットで下半身の強化を欠かさない。「安定したスイングができるようになった。安打・打点につなげたい」と意気込む。少年野球チームの「玉城スポーツ少年団」で一緒にプレーした1学年上の中川春輝は、「打撃力が上がっている」と成長に驚く。 ◇大型右腕、さらに成長を 中村帆高投手(2年) 身長186センチ、体重82キロの体格を生かした力強い投球の右腕。東海大会でエース番号を背負ったが登板は1回のみ。だが三重県選抜に選ばれて昨年11月、愛知県選抜との交流試合で3回を被安打0で抑え、村田治樹監督は「さらに成長する」と期待を寄せる。 鳥羽市出身で3人兄弟の末っ子。小学校1年の頃、すぐ上の兄伊吹さんが「人数合わせで」と地元の少年野球チームに引き入れた。それがきっかけで野球にのめり込んだ。 野球部入部直後は、周囲のレベルの高さに焦ったという。だが、村田監督やコーチからは「一段ずつ上がっていけば良い。1、2年後の自分を逆算しながら練習しろ」と声を掛けられ、救われた。甲子園では「テンポ良く、かつ球数を抑えて、チームを勝利に導きたい。今はまだ目標の60%くらい」とさらなる飛躍を誓う。=随時掲載 〔三重版〕