2024年ビットサミットの展望を聞く。さらなる“世界一居心地がいいイベント”を目指し、ワイワイ感溢れるテンションの高いものに!【BitSummit Drift】
文・取材:古屋陽一 2013年に第1回目が開催されるや、日本のインディーゲームの発展に貢献してきたBitSummit。2024年は“BitSummit Drift”として、2024年7月19日~21日に京都市勧業館みやこめっせにて開催される。同イベント実施にあたっての抱負を、BitSummitを主催する日本インディペンデント・ゲーム協会(JIGA)のメンバーに聞いた。 【記事の画像(12枚)】を見る 挑戦してきたことが実を結んだ2023年のBitSummit Let's Go!! ――まずは、2023年7月に開催されたBitSummit Let's Go!!の振り返りからお願いします。 ディラン 今年は新型コロナウイルス感染症の影響もひと息ついて、かなり盛り上がったと思います。個人的にはいままででいちばん楽しいBitSummitでした。コロナ禍のあいだは、海外からあまり人も来ていなかったのですが、今回はそれが解放されました。まさに“Let‘s Go!!”という感じですね(笑)。 ジョン “Let‘s Go!!”というネーミングもよかったですね。今年のBitSummitは、ひときわ国際色が豊かでした。BitSummitのあとで、いくつか海外のインディーゲームのイベントに参加したのですが、BitSummitに参加したクリエイターさんたちは、みんな「今年のBitSummitはよかった!」って言ってくれました。 村上 ずっと挑戦してきたことがけっこう実ってきているので、達成感はすごくありましたね。一方で、つぎの課題をしっかりと見つけられたような年でした。 ――どのような取り組みが実ってきたのですか? 村上 若いクリエイターを育てるために続けてきたゲームジャムが国際的にも広がり、運営を手伝ってくれる人たちも増えてきました。ずっと実現したかった“BitSummit公式ホテル”も実現することができました。出展しているクリエイターや関係者が同じホテルに滞在し、イベント後や朝食のときなど、会場の外でもコミュニケーションを取れる機会を作りたかったんです。参加者全員というわけにはいかなかったのですが、多くの方たちに同じホテルに泊まっていただくことができ、ホテルでのパーティーもできました。 ――挑戦してきたことが実を結んだ年になったということが言えそうですね。 村上 そうですね。過去の挑戦が実を結び、新しいつぼみもたくさんできた感じです。新しいことができる可能性もすごく広がってきました。イベントが終わった後、ゲーム関連ではない会社からも「BitSummitにすごく興味があるので話を聞かせてほしい」という声をいただいていて、手応えを感じています。また、イベントに参加できなかった人たちから「すごくいいイベントだったと聞き、参加できなかったのがすごく残念」と言われたことも、とてもうれしかったです。 ――それはうれしくなりますね(笑)。 村上 このチームでやってきたことの認知が広がってきていると感じます。新しい挑戦をすることは、批判される可能性もあるのですが、しっかり受け入れていただけている実感もあります。イベントとしてブレずにインディーゲームクリエイターのために活動してきたのはよかったと思います。 ――ディランさんやジョンさんは、日本のインディーゲームクリエイターの立場が上がっているということは実感したりしますか? ディラン 最初のBitSummitのころを考えるとぜんぜん違いますね。 ジョン ぜんぜん違いますね。 ディラン タイトルそのもののクオリティーや、目指していることも全部上がってきました。そこには、ほかの人たちのゲームを見て、「僕たちはこれを超えないといけない」という競争意識も働いているのかもしれないですが、それはとてもいいことだと思います。 あと、僕が個人的にすばらしいと思っているところは、日本のゲーム文化のエッセンスはちゃんと残しているところです。海外ゲームの真似をしようとするわけではなくて、“自分らしい”道を進む。それはすごくインディーゲームスピリッツが溢れるところですね。 村上 日本人らしさを残しつつ……というのはありますね。 ディラン そうです。海外ではけっして見られないゲームを作っていると思います。 ――BitSummitに出展しているタイトルは、総じてクオリティーが高くて来場者の満足度が上がったということは言えるかもしれませんね。 村上 クオリティーに対する満足度とは、また少し違うかもしれないですね。来場者はもちろんですが、開発者やパブリッシャー、スポンサー、メディアにしても、インディーゲームが好きな人ばかりが来るので、居心地がいいというか、気持ちがいいみたいですね。世界中のイベントに参加してきたジョンさんが教えてくれたのですが、「BitSummitは、世界一居心地がいいイベント」だと言われてるそうです。 ――“世界一居心地がいい”というのは、いい表現ですね。 ジョン それが大事ですね。ときに、“BitSummitで新しいチャレンジに取り組む”という相談を開発者やパブリッシャーにすると、「新しいチャレンジはいいですが、雰囲気は変えないでください」といったご要望をいただきます(笑)。 ――(笑)。居心地のよさはどこから来るんですかねえ……。言葉にするのは難しいかしら。 村上 僕は一応持っています。要はBitSummitを作っている人たちが、ゲームを作っている人たちなんです。だから、自分事というか、クリエイターが嫌なことはあまりしたくない。お金儲けのためだけにイベントをしたいとは思わないし、できるだけクリエイターにとって居心地のいい雰囲気を壊さないように、イベント作りに取り組んでいます。 ディラン そうだね。いつもクリエイター中心で考えているね。 村上 イベントを開催するとなったら、事務局を作ってイベント会社に頼んで……という座組もありかと思うのですが、僕らはクリエイターさんとのやり取りを直接して、困りごとを聞いたりしていますから(笑)。主催者、出展社、参加者、そしてスポンサーやメディアとの距離も近いイベントだと思います。 ディラン ほかのイベントだったらスポンサーが中心になるかもしれないけど、僕たちはわりとスポンサーは二の次になっていますね。 村上 ありがたいことに、スポンサーさんはイベントをとても応援してくれています。ふつうだったら、“我先に”となると思うのですが、何を優先すべきかの感覚が自分たちに近いんです。イベント会場の真ん中は開発者に譲って、僕らは周りでサポートします、みたいなスタンスなんです。 ジョン 最近では、『Unpacking』でおなじみのオーストラリアのメーカーWitch Beamは、2015年に『アサルトアンドロイドカクタス プラス』を出展して以降BitSummitのことが気に入ってくれて、ずっとスポンサードしてくれていますね。「みんなといっしょに雰囲気を楽しみたい」ということで、一般の出展者といっしょに長机を並べています。 ――いい話ですね。小清水さんはBitSummit Let's Go!!を振り返ってみていかがですか? 小清水 BitSummit Let's Go!!は初めての3日間開催だったのですが、3日間開催というのは大きな挑戦でした。「費用も1.5倍かかる!?」みたいなところで調整していくのは、たいへんでした。努力の甲斐もあり、結果としてうまくできたのではないかと思います。今回の施策としていろいろと考えた結果、出展スペースの展示の自由度を高めました。結果、各社さんがいろいろと考えて設置されていて、オリジナリティー溢れるブースが並んだかなと。 村上 よくなりましたね! Devolver Digitalさんは、セブン‐イレブン のオマージュをやっていましたね(笑)。 ディラン あれおもしろかったね。 小清水 一方で実感したのが、BitSummitはインディーゲームにスポットを当てるイベントということに特化しているのですが、そこがより際立ってきたのかなと思いました。つぎなる10年を見据えての再スタートということで、うまく駆け出せたかなという感じです。 ――ではあえてうかがいますが、開催してみて見つかった課題とかはありましたか? 小清水 まあ、いっぱいあります(笑)。運営面では、来場してくださった方への対応ですね。今年インフルエンサーの施策として、BitSummitに出展しているゲームを、ゲーム実況者の方にプレイしてもらってファンの皆さんといっしょに配信するという企画を行ったのですが、それが大人気となりまして。 ディラン 大好評でしたね。すごい盛り上がりでした。 小清水 想定したよりもたくさんの方が訪れてくださって、配信ブース前がいっぱいになり、来場者が通路まではみ出したりしてしまって、てんやわんやで……。来場者の皆様にご迷惑をおかけしてしまいました。運営面に関しては、反省は多かったです。 村上 基本的な部分ですが、運営人数が少ないという問題はあるかと思います。そのため、PRや告知がまだまだできていないんです。もっとしっかり告知できていれば、より多くの方に情報が届き、もっと多くの方に来ていただけたかもしれません。PRの部分は今後の運営側の改善点だと認識しています。イベントとしては新しくいろいろなことに挑戦しているので、イベント文化を崩さずに、いかに新しいものを取り入れていくか、じっくり考えてやらないといけないと思っています。まだまだ改善点は多いので、ポテンシャルの高いイベントだと思います(笑)。 “ブリッジ”として、インディーゲームを作っている人たちと気持ちを共有したい ――2024年に向けてのお話を聞く前に、ディランさんがBitSummitを主催する団体であるJIGAの理事長に就任しましたが、意気込みのほどを教えてください。 ディラン 僕も子どものことからずっとゲームを作ってきていて、自分のベッドルームでプログラムを組んでいたりしていました。1980年代から1990年代にかけては、僕のような立場の人たちが集まる場もあったのですが、いつしかそんな機会も少なくなっていきました。大手ゲームメーカーが集まるイベントになっていったんですね。 2013年にBitSummitを立ち上げたのは、“僕たちのような立場のクリエイターのためのイベントを作りたい”との思いからです。結果、BitSummitはここまで成長して、日本のインディーゲームシーンに寄与できたと自負しています。 今回、JIGAの理事長にという要望を受けたときに思ったのは、「ブリッジになりたい」との思いでした。さきほどもお話しした通り、僕は子どものころから、いわゆるインディーゲームを作ってきたわけですが、その40年前の気持ちと、いまインディーゲームを作っている人たちの気持ちは、まったく変わっていないと思っています。その気持を共有したいし、直接いろいろと関わり合いたい。僕もいい年なので(笑)、いろいろなゲームを見てきました。そんな経験値も“ブリッジ”として共有できるのではないかと考えています。 村上 前任者だった富永さんがJIGAの理事をお辞めになると決まったときに、ぜひディランさんに理事長を引き受けてほしいとお願いしました。ディランさんは当初「BitSummitは日本人のためのイベントだから、日本人がやるべき」と難色を示していたんですよ。 でも、「もうそろそろディランさんの出番ですよ!」と(笑)、お願いしたという経緯があります。 小清水 BitSummitの言い出しっぺでもありますしね。もともと言い出したのは、ディランさんだから、ディランさんが担当するのがいちばん正統です。 3日間のうえにみやこめっせ全館開催で、さらに大きなチャンレンジを! ――さて、2024年のBitSummitですが、どのような感じになりますか? 村上 はい。2024年7月19日(金)、20日(土)、21日(日)の開催となります。初めての取り組みとして、みやこめっせ全館での開催を検討しています。 ――おお、全館開催! それは決定ですか? 小清水 ほぼほぼ決定しています。でも、いまお話したから決定でいいのではないかと(笑)。 村上 じつは、“Let's Go!!”でも全館開催をしたかったのですが、最終的にナシになったんです。 小清水 3日間のうえに全館開催となると……ということで断念しました。2024年はどうするか、そのイベント施策を悩んでいたのですが、いろいろな人にお話を聞きながら、「なんとかいけるのではないか」ということで進めていこうと思いました。 ――全館で開催したいと思った理由を教えてください。 小清水 一般出展者をもっと増やしたいと思っていました。応募数に対して3分の1くらいしか枠がないわけですから。また、2019年から力を入れてきたゲームジャムがすごく盛り上がっているというのがあって、そのスペースと露出をしっかり作っていきたいという気持ちもあります。さらに、ゲーム実況の観客スペースが狭すぎたというのがあって、そこをより楽しんでいただけるようにパワーアップさせたいと思っています。これらの全部の要素を合わせてうまく設計していきたいです。 村上 多様性がありすぎて、ワンフロアだけではBitSummitを表現しきれなくなっているんですよね。 ――ああ、なるほど。 村上 一方で、いろいろなカルチャーを集めすぎると、インディーゲームの開発者ブースの横にインフルエンサーブースがあるという状態にもなりかねないので、バランスが難しいところですね 。 小清水 あと、2020年問題というのがありまして。 ――なんです、それ? 村上 2020年問題ですか? 小清水 2020年問題というのは、人口のボリュームゾーンである団塊ジュニアの人々が徐々に仕事をリタイアしていって、労働を担う世代がスイッチしていかないといけない時期に来ているということですね。何が言いたいかというと、「若い人たちを育てていかないと先がない」というのが、日本の企業全般の課題であるということです。 ゲームにしても、ベテランクリエイターが光り輝くことも大事ですが、ぐんぐんと成長していく若手クリエイターを僕らが応援しないと、BitSummit自体が存在しなくなるんだろうなあとも思うんです。その点に関しては、早めに手を打っておかないといけないという思いもあって、BitSummitの今後のテーマのひとつではありますね。そのへんはBitSummitに関わる方々も「応援したい」と言ってくださっています。 ディラン 深いね。学生たちに対する門戸をさらに開くということですね。全館開催に対しては、「もっと広くしてほしい」という要望が、前からけっこう多かったですね。そのへんはバランスを取って展開していきたいですね。 小清水 僕は、学生だからと言って一般の出展者よりもゲームが劣っているとも思っていなくて、実際のところクオリティーの高いゲームを開発している才能溢れる学生もいます。学生でありながらスター選手みたいな人もいるんですよ。そういう人が集まって展示されていると、それはそれでおもしろいのではないかと。そこで刺激を受けるでしょうし、追随する人も出てくるかもしれない。刺激を受け合う場所を作ると、新たなコミュニティーができていいのではないかなと思っています。 村上 2023年のBitSummitの大賞を受賞したのは学生さんでしたしね!よりたくさんの学生さんに出展のチャンスを提供したいので、これから議論したいですね。 ――開催に向けて、取り組んでみたいことはありますか? 村上 とりあえず今後やりたいことをこの場を借りて言ってしまおうかと思います(笑)。学生さんを始めとする若手クリエイターの育成というのもすごく重要なのですが、僕はすでに活動してる人たちの可能性を広げるということを意識しています。 インディーゲームというカテゴリーだけに収まってない人もすごくたくさんいるんですよ。ゲームを作っているクリエイターの中でも、音楽の才能が長けた人もいらっしゃいますし、アート面でめちゃめちゃ素晴らしい人もいらっしゃいます。“インディーゲーム”という枠にとどまらず、いろいろなクリエイターたちとの接点を持てるようなイベントの場を作っていきたい思っています。 その流れの一環として、2023年も展開しましたが、アナログゲーム、ボードゲームの出展社のブースも、さらに広げていきたいです。 またBitSummitでは、ユニークな入力デバイスを使って遊ぶゲームを展示する“make.ctrl.Japan”ブースをここ数回展開しているのですが、これももう少しスペースを広げたいと思っています。 ジョン オレの思いはみんなとほぼいっしょですね。ちゃんとキュレーションしたいし、いいゲームをセレクトしたい。そして、海外に向けてBitSummitの魅力をもっとアピールしていきたいと思っています。 そして、今年BtoBのミーティングのマッチングスペースを設けたのですが、とても好評で、来年はそれをさらに拡大していきたいと思っています。さらに、僕の担当である海外領域。海外のメーカーやメディアにBitSummitに興味を持ってもらって、海外向け施策を全部レベルアップしていきたいです。 小清水 インディーゲームの開発にあたってのひとつのネックとして、まずは開発資金をどうするかという問題があります。そのためのパブリッシャーでもあるのですが、2023年はひとつの取り組みとして、CAMPFIREさんのサポートのもと、BitSummitに参加する全国のインディーズゲームクリエイターを応援するクラウドファンディング企画を実施したところ、2000万円を集め、一定の成果を上げることができました。こういった取り組みは今後も積極的に展開していきたいです。 “Let‘s Go!!”では、『RATATAN(ラタタン)』が印象深いですね。会期に合わせて『パタポン』を開発した小谷浩之さんなどが手掛ける『RATATAN(ラタタン)』を発表して、クラウドファンディングを実施したのですが、結果として2億2000万円弱の資金を集めることができました。BitSummitがお役に立てたのかなと思っています。 また、“Let‘s Go!!”では、今回の開催で経済産業省のVIPO(※)ともつながりができたのですが、「これからはインディーゲームも応援する」といった趣旨の発言をパーティーのスピーチでしてくれました。開発資金のサポートという点において、今後大きな広がりが生まれてくることを期待しています。その点、ビジネスデイを設けたという点も大きくて、“ビジネスマッチング”という点で、さらに機能するイベントにできるといいですね。 ※VIPO:映画、音楽、放送番組、アニメ、ゲーム、出版、キャラクターなどのコンテンツ業界を支援する業界団体。 ――ビジネスディがしっかりと機能したということですね。 小清水 入場者数ということで言えば、今年は過去最高の23789人だったのですが、全館開催で行くのでしたら、さらに大台に乗せたいという目標はありますね! ――30000人ということですね。 小清水 そうですね! 配信番組にしても、“Let‘s Go!!”開催前はTikTok LIVEなども含めて100万視聴という目標を立てていたのですが、結果として227万までいくことができたので、2024年は300万を目指したいなと。現状維持だと、それはそれでおもしろくないですからね。 ディラン いきたいね! 僕としては、シンプルに言うと、ワイワイ感をさらにアップしたいです。2023年のBitSummitはすごく楽しくて、みんなでワイワイしていたのですが、2024年はさらにパワーアップしてもっとワイワイしたものにしたいです。いまはそればかり考えています。みんなが前向きに積極的になって集まると、すごく高いテンションになりますよね、自然に。あれがすごくよくて。ことにインディーゲームの関係者はテンションがすごく高くて、それが楽しいです。 村上 それはすごく実感するところで、ゲーム関係者ではない人が2023年のBitSummitに来て、「こんなにすごい熱量のイベントは初めて見ました」とおっしゃっていましたね。 ディラン “Let‘s Go!!”は、コロナ禍からの完全復活ということで、会場のどこへ行ってもみんなニコニコしていて、すごくよかった。2024年はもっとニコニコしてもらえるようにがんばりたいです。 ――ちなみに、イベント名は決まっているのですか? ディラン BitSummit Driftです。ゲームの歴史にとって重要なジャンルであるレースゲームを使うのはどうかなということを運営メンバーと話す中で、日本語でも英語でもわかりやすい“ドリフト”にしようと提案したんです。あと僕は『リッジレーサー』が大好き! 『リッジレーサー』と言えば、“ドリフト”ですよね(笑)。 小清水 BitSummitのイベント名は連番をつけるだけではなく、毎度オリジナルで考えているのですが、そこが新しいゲームを作る意気込みのようなものを感じられていいですね。2023年に続き名前に勢いがありますね! 村上 レースってお客さんはショウを観るような感覚で来ているじゃないですか。でも、ドライバーたちにしてみれば競争なんですよね。ゲームクリエイターにとって、インディーゲームのイベントは楽しいショウでもあり、競争の場でもある。そんな意味合いも込められています。 ――たしかに、クリエイターにとっては、アピールの場でもあるし、熾烈ですよね。 村上 そうですね。だから、いかにしっかりと自分らしさを出してちゃんとアピールしながら走りつづけることが大切なのだと思います。 ディラン 何はともあれ、BitSummit Driftにご期待ください! BitSummitクリエイティブディレクター ジェームズ・ミルキー氏 日本のレーシングDNAをBitSummitで感じてほしい BitSummitは、つねに日本の独立系ゲーム開発者をサポートし、彼らにスポットライトを当ててきました。それと同時に、日本のポップカルチャーにも注目してきました。巨大ロボット、怪獣、漫画、アニメ、特撮などに、欧米諸国はイベントを通じ日本の文化に触れています。今年は、日本のポップカルチャーの重要な歴史であるレースゲームを活用したいと思っています。BitSummitのマスコットであるBitRiderはBitRacerとして復活します。日本のレーシングDNAをBitSummitで感じてください! インディーゲームのクリエイター、ファンの皆さまと、BitSummit Driftの会場でお会いできるのを楽しみにしています! BitSummit Driftでは出展者を募集中だ。応募期間は2024年2月29日まで。詳細は公式サイトでご確認を。
【関連記事】
- 映画的なストーリーに全力投球の『OPUS: Prism Peak』開発者に聞く。「まるでプリズムを通った光が分散するように、ひとつのメッセージには多層の意味がある」【台北ゲームショウ2024】
- 日本ファルコム近藤代表が『軌跡』シリーズの展望を語る。「新作『界の軌跡』で物語の9割が語られる」。さらに“『軌跡』入門編”となる新作RPGの構想も披露【台北ゲームショウ2024】
- Steam版『イースX』のアジア圏での発売決定や『英雄伝説 界の軌跡』の最新情報も飛び出した! 日本ファルコム近藤社長の登場にファン歓喜の特別ステージをリポート【台北ゲームショウ2024】
- D3P岡島氏が『地球防衛軍』シリーズを語る。“巨大な敵に生身で立ち向かう”というシンプルかつエキサイティングで、誰にでもわかりやすいゲーム性が長きにわたって支持されている理由【台北ゲームショウ2024】
- GDCアワードの2024年度ファイナリストが発表。 『ゼルダの伝説 ティアキン』と『バルゲ3』が最多7部門ノミネート