大阪経済大・柴崎外野手

◇15日　関西六大学野球秋季リーグ戦　大阪経済大0―2大阪商業大（大津市・マイネットスタジアム皇子山） 　プロ注目の大阪経済大学・柴崎聖人（まさと）外野手（4年・岐阜第一）は「3番・右翼」で出場して4打数1安打。好守に阻まれたこともあって、逆転勝利を呼び込むことはできなかった。大阪商業大に1回戦で先勝しており、この試合に勝てば勝ち点5の完全優勝が決まる一戦だったが、完封負けを喫した。優勝の行方は16日の3回戦に持ち越しとなった。 　1点を先制された直後の6回だった。初回に右前打を放っていた柴崎は無死一塁から右翼へ大飛球を放った。だが、大阪商業大の春山陽登右翼手（2年・敦賀気比）がフェンスに激突しながらキャッチ。着地した際に球はグラブからこぼれたが、完全捕球が認められて右飛に終わり、チャンスを広げることができなかった。 　「詰まってしまい、感触は良くなかったです。ライトが余裕のある追い方ではなかったので、もしかしたら…とは思ったんですが」 　ベンチには監督が不在だった。中日や侍ジャパン（WBC）ほか阪神、広島などコーチ歴のある高代延博監督（70）が体調不良のため、11日の1回戦からベンチに入っていなかったのだ。 　「入学した時から指導していただいています。優勝して、監督に結果で恩返しができるように頑張ります」と”逆王手”を掛けられても、恩師のためにも必勝を期す。 　ネット裏には高校時代の恩師も応援に駆けつけていた。岐阜第一高の田所孝二監督だ。日本ハムの阪口楽（うた）外野手（21）は1学年後輩。田所監督は「同じ左打者なんですが、阪口が中堅方向へホームランを放った試合で、柴崎は左中間にそれ以上飛んだホームランを打ったんです。高校時代は細身だったんですが、体も大きくなって楽しみ。ドラフトで指名されてほしいですね」と教え子の成長に目を細めていた。