「第2回新潟国際アニメーション映画祭」長編コンペティション部門ノミネート作品12作品が公開!
3月15日(金)より開催される第2回新潟国際アニメーション映画祭。このたび、本映画祭の長編コンペティション部門ノミネート作品として選出された12作品が明らかになった。 【写真を見る】『コヨーテの4つの魂』、『深海からの奇妙な魚』、『ケンスケの王国』、『クラユカバ』をはじめとした12作品が発表された 昨年3月の第1回映画祭は、世界で初の長編アニメーション中心の映画祭として開催。長編コンペティション部門の審査委員長を押井守が務め、レトロスペクティブ上映に登場した大友克洋監督、そして片渕須直監督、りんたろう監督、渡辺信一郎監督やメカニック・デザイナーで漫画家の永野護ら、名だたるアニメ関係者が集まり、多岐にわたるプログラムとアジア最大のアニメーション映画祭として大きな反響を呼んだ。 世界的アニメーションスタジオ、カートゥーン・サルーンのノラ・トゥーミーが審査委員長を務める今回のコンペには、世界29の国と地域から昨年の2.5倍となる49作品が集まったという。選定委員である、矢田部吉彦(前東京国際映画祭シニアディレクター)、藤津亮太(アニメ評論家)、須川亜紀子(横浜国立大学教授、日本アニメーション学会会長)、矢野ほなみ(アニメーション監督)の4名のスペシャリストたちによる厳しい審査を経て、珠玉の12作品が決定している。 選出されたのは、ブラジルのマルセロ・マラオン監督の『深海からの奇妙な魚』、ハンガリーのアーロン・ガウダー監督の『コヨーテの4つの魂』、イギリスのニール・ボイル、カーク・ヘンドリー監督の『ケンスケの王国』、塚原重義監督の『クラユカバ』。そして、昨年公開された『アリスとテレスのまぼろし工場』(23)、『マントラ・ウォーリアー ~8つの月の伝説~』、『マーズ・エクスプレス』、『オン・ザ・ブリッジ』、『スルタナの夢』、『インベンター』、『アザー・シェイプ』、『アダムが変わるとき』の12作品だ。 また、プログラムディレクターの数土直志のコメントも到着。数土は「世界29ヵ国、地域から応募され、それはアジアから南北アメリカ、ヨーロッパ、それに中近東、アフリカにまでに及びます。エントリー作品は文化面だけでなく、制作手法や表現方法などで前回以上に多様な作品が並びました。12作品をセレクションしましたが、ここに入れ切れず涙を呑んだ作品も少なくありません」と素晴らしい作品が集まったことを明かしている。 第2回となる新潟国際アニメーション映画祭ではどのような名作が見出されるだろうか?今後も本映画祭のニュースに注目してほしい。 ■<プログラム・ディレクターコメント> ●数土直志(プログラム・ディレクター役) 「第2回となる新潟国際ア二メーション映画祭のコンペティション部門ラインナップが決定しました。前回の約2.5倍になる49作品ものエントリーがありました。世界29ヵ国、地域から応募され、それはアジアから南北アメリカ、ヨーロッパ、それに中近東、アフリカにまでに及びます。エントリー作品は文化面だけでなく、制作手法や表現方法などで前回以上に多様な作品が並びました。従来のアニメーションの概念には収まらない作品もみられ、『アニメーションとはなにか』を巡って選考委員の間で熱い議論が交わされる場面もありました。本映画祭のコンペティションは長編作品に特化しており、そのなかで総合的な映画としての完成度の高さを選考の重要な判断基準としました。『優れた映像』『優れた物語』『多様性の実現』です。しかし、コンペティションでは前回の10作品よりも多い12作品をセレクションしましたが、ここに入れ切れず涙を呑んだ作品も少なくありません。今回のコンペティション作品は選び抜かれた、映画祭が自信を持って届けるものです。新潟で作品を観ていてければ、きっと世界のアニメーションのいまが体験できるはずです」 文/鈴木レイヤ