やはりミスリードか TBS「アンチヒーロー」主人公の“過去”も判明 大どんでん返しに「スカッとした」の声
となると、第2話で描かれた緋山の無罪判決はどう解釈すればよいのか。 考えられるのは“ミスリード”だ。物語やドラマにおいて視聴者や読者を誤った方向に導く手法のことで、物語の展開をより興味深く予測不能なものにするために使われる。例えば、キャラクターやナレーターが誤った情報を提供したり伏線を設置したりすることで視聴者を誤解させる。これによって視聴者は誤った結論を抱いてしまいがちだが、そんな先入観が裏切られ、真実が解明された時、視聴者は強い感動やカタルシス(ネガティブな感情の解放)を得られ、ドラマの印象や人気、評価も高まる、というわけだ。 TBSでは「SPEC~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~」(2010年)、「アンナチュラル」(2018年)、「MIU404」(2020年)などの刑事系ドラマにこの手のミスリードを数多く張っていたことで知られており、「アンチヒーロー」も引き継いでいるのかもしれない。 今後の展開についてスポーツ紙デスクはこう推測する。 「主要な登場人物の名前にはみな色が入っています。主人公・明墨の“墨”、赤峰の“赤”、紫ノ宮の“紫”、緑川の“緑”。殺人の証拠となる返り血を浴びた作業着を廃棄物処理場に捨てた緋山にも“緋”という漢字が入っています。それだけに今後、物語のカギを握る人物として意外な場面で再登場するのではないでしょうか。緋山を演じた岩田剛典(いわた・たかのり)は三代目 J SOUL BROTHERSのメンバーで、伊藤沙莉主演のNHK連続テレビ小説『虎に翼』にも出演している人気俳優なだけに、これで終わりではあまりにもったいないです」 殺人犯を無罪にしてしまうような滑り出しにモヤモヤを抱いた視聴者は多かったが、第4話以降は明墨と東京地方検察庁の伊達原検事正(野村萬斎)との因縁の対決などが軸として浮上しそうだ。最終回に向けて“白黒”ハッキリした展開になるかも。 デイリー新潮編集部
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