ラストラン開催で“闘魂”の2勝! プロレスとの二刀流、37歳競輪選手・川上真吾の“カッコいい退き際”
プロレスとの二刀流で活躍した川上真吾(37歳・東京=98期)が、今月20日付で競輪選手を引退した。現役最後のレースは、10~12日に行われた松戸競輪場のナイター「第10回ニコ生チャリチャンC(F2)」。有終の美を飾った川上の熱いラストランを振り返る。(netkeirin編集部)
突っ張り先行からゴール激戦を制したラストラン
初日の予選は、小林寛弥、白濱一平との3分戦。 人気は割れたが、川上ラインは、小林ラインや白濱ラインより下の評価で穴ラインの位置づけ。 レースは先に別線の小林と白濱が動いたが、川上は落ち着いて後方に構え、打鐘過ぎで一気に仕掛けた。合わせた小林を2コーナーで叩き切り、しっかり押し切る堂々の1着。チャレンジ戦では上位の自力選手であることを見せつけた。 2日目の準決勝は、圧倒的本命の新人・佐々木祐太と初日の再戦となる白濱との3分戦。 レース序盤でしっかり主導権を奪った本線の佐々木ラインに、川上は赤板手前から仕掛けて戦いを挑むが突っ張られてしまう。川上が冷静に後方に戻ると、今度は白濱が一気に仕掛け強引に主導感を奪ったが、番手にはまった佐々木があっさり捲ってライン3人ストレート。川上は、結局この3人に続いて力及ばず4着。 そして、ラストランとなる最終日の選抜戦。 川上は初日に連係した永井隆一と再びラインを組み、永田隼一、真船拓磨との3分戦に。人気は永田ライン、川上ライン、真船ラインの順。 前受けした川上は、永田を引き付けてからしっかり突っ張り、中団のもつれを誘って流し、打鐘からじょじょにペースを上げて一気の先行。人気の永田は中団に入ったが、もつれて仕掛けが遅れ不発。川上マークの永井がしっかり牽制した間に、3番手に切り替えていた単騎の木下章が間隙を縫って直線強襲したものの、川上が微差で振り切りラストランを勝利で飾った。 333バンクの特性と自身の航続距離を計算したうえでの、果敢な先行勝利。潔くカッコいい退き際を見せてくれた。