牛のひづめ整える「削蹄師」の“最高位”を取得 館山の山川さん(千葉県)
■次世代育てたい 山川さんには「この大切な仕事を次の世代につなげていきたいが、後進が少ない」との悩みもある。 山川さんは安房農業高校(現安房拓心高校)出身。この仕事に出合ったのは、24歳のころ。当時働いていた南房総市丸山地区の牛舎で、後に師匠になる原幸夫さんに出会い、その働く姿に一目ぼれしたのがきっかけだった。「オーラも何もかも違う。かっこいい。自分も原さんのようになりたい」。 頼み込んで弟子入りし、3年間、牛舎の仕事と並行して削蹄師の修行に当たった。 27歳で、関東甲信越地区の牛の削蹄競技大会で優勝したことを機に独り立ちするまで、働き通しの日々だったという。削蹄は相手が大きく、重労働の作業だ。しかし、機器も進化しており、かつてほど身体的なハンディキャップは減ってきているという。 「志す人がいれば、農家とちゃんとコミュニケーションができて、しっかりした仕事をする人を育てたい」と思いを語った。 仕事の問い合わせなどは、山川さん(090・6952・9973)へ。 (前木深音)