縄文土器は地域ブランドで交流していた? 北信越でデザインに変化
山梨県の鋳物師屋(いもじや)遺跡から出土した人体模様の付いた中空の土器(重要文化財・南アルプス市ふるさと文化伝承館蔵)の前では、「この人物は精霊を描いたのではないかとも言われています。酒を醸造するための道具ではないかとの見方もあります」という説明に、来場者は興味をそそられていました。 会場には地元のほか金沢、名古屋など県外から訪れた縄文ファンも多数。中には縄文土器のレプリカを窯で焼いているという熱心な高齢男性もおり、「実際に土器を前にすると感慨深い」と話していました。 「進化する縄文土器」展は11月26日まで長野県歴史館で開き、専門家による「競いあい、高めあう縄文中期の土器装飾」(9月30日午後・寺内隆夫学芸員)、「パプア・ニューギニアの土器作りと縄文土器」(10月28日午後・高橋龍三郎早大文学部教授)などの講座も予定。ほかに土器作りなどのイベントもあります。
----------------------------------- ■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者・編集者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説