地方への移住相談 2023年も最多更新 広がる田園回帰の潮流
2023年の地方への移住相談件数が過去最多を更新したことが、認定NPO法人ふるさと回帰支援センター(東京都千代田区)の調査で分かった。相談件数は3年連続で過去最多を更新し、田園回帰の潮流が広がっていることが浮き彫りになった。相談が最も多かった移住先は、静岡県で、次に群馬県、栃木県の順となった。 23年の面談や電話などによる相談件数は、前年比13%増の5万9276件。政府の移住支援金の認知度が高まっていることに加え、インターネットや新聞媒体による情報収集に限界があり、窓口相談が増えたためだ。 相談件数は、静岡県が4年連続で1位となった。東京に近く、各年代層に人気が高かった。また、移住フェアやセミナーに加え、出張相談も進めたことが相談増加につながった。 群馬県は、前年の9位から初めて2位に浮上した。地震被害が多発する中、地震の少ない移住先候補として、生活費や教育費の安さから子育て世代からの相談が急増した。
日本農業新聞