「自殺するのでは」5月半ば夕暮れ、海水に腰まで漬かる男性…ジャンパー、チノパン姿に「戻って!」 島根・出雲大社近く、稲佐の浜で観光中の女性2人 人命救助で感謝状
海水に漬かって自殺しようとしていた30代男性を救助したとして、出雲署は、島根県出雲市天神町の銀行員松本規江さんと東京都武蔵野市吉祥寺の銀行員金田昇子さんに感謝状を贈った。 松本さんらは5月17日午後7時ごろ、夕日を見に来ていた出雲市大社町杵築北の稲佐の浜で、海岸から約10メートル沖で腰まで海水に漬かっている男性を見つけた。 男性はジャンパーにチノパン姿。周囲にはサーファーら約20人がいたが、男性はウエットスーツを着ておらず、白波が立つ沖に向かって倒れたり起き上がったりを繰り返しながら進んでいたという。自殺するのではと思った2人は110番通報し「戻っておいで」と男性に呼びかけ続けた。 男性は駆け付けた警察官によって救助された。けがはなかった。 松本さんと金田さんは同じ銀行に勤める同僚で、市内を観光中だった。2人は「命が助かってよかった。これからも仕事や生活で何か違和感があったら、躊躇(ちゅうちょ)することなくアクションを起こしていきたい」と話した。
三浦祐明署長は「男性は気持ちを切り替え普通の生活に戻っている。男性に代わって感謝したい」と話した。