ユーロ圏インフレ率、3月は2.4%に低下-6月利下げ見通し強まる
(ブルームバーグ): ユーロ圏のインフレは3月に予想以上に減速し、6月の欧州中央銀行(ECB)の利下げ見通しを強める結果となった。
欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が3日発表した3月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)速報値は前年同月比2.4%上昇と、アナリスト予想中央値の2.5%上昇を下回った。2月は2.6%の上昇だった。
食品やエネルギーなど変動の激しい項目を除くコアインフレ率は2.9%と、予想以上に鈍化した。
3月のユーロ圏消費者物価指数:速報値(表)
インフレ率は政策当局者が目指す2%に向けて低下しつつあることがあらためて示された。物価上昇率は一時、2桁まで上昇し、ECBは引き締めを続けてきたが、ここにきて近いうちにある程度緩和に踏み切ることができそうだ。ECBのラガルド総裁は6月の初回利下げの可能性を示唆している。
統計発表後もトレーダーは引き続き、今年は6月から3回の0.25ポイント利下げを織り込んでいる。4回利下げの確率は60%程度だ。
原題:Euro-Area Inflation Inches Toward 2% With Focus on June Cut (2)
(抜粋)
--取材協力:Joel Rinneby、Barbara Sladkowska、James Hirai、Alice Gledhill.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Jana Randow