全米自動車ディーラーでサービス停止-ソフト会社にサイバー攻撃
(ブルームバーグ): 米国で奴隷解放記念日「ジューンティーンス」の祝日となった19日、数千の自動車ディーラーでサービス提供が一時止まった。全米のディーラーにソフトウエアを提供しているCDKグローバルにサイバー攻撃があったためで、祝日で通常なら忙しい時間帯に数時間にわたってシステムの大半が停止した。
CDKの広報担当者トニー・マクリト氏は電子メールで「全システムを停止するとともに広範なテストを実施した。外部の第三者専門家にも相談した」と明らかにした。主力製品であるディーラー管理システムなどは復旧したという。同社は他のすべてのアプリケーションをテストしており、再稼働する際に最新情報を提供すると説明した。
ディーラーや自動車業界向けのサイバーセキュリティー会社プロトンのブラッド・ホルトン副社長は、CDKのシステムが最初にダウンしたのは米東部時間午前2時(日本時間午後3時)ごろだったと述べた。このシステムは多くの自動車ディーラーがほぼ全ての通常業務遂行で頼っている。
トヨタ自動車の広報担当者は問題は解決済みで、ほぼ影響はないとした。スバルも、影響があるという報告は日本側では受けていないとしている。
ホルトン氏によると、障害の原因についてCDKはほとんど情報を提供していない。機能不全に陥ったり、オイル交換のような日常的なサービスで紙の記録に頼らざるを得なくなったディーラーがいるという。
CDKの一部機能は同日午後に復旧し始めたが、停止状態が続いている機能もあり、復旧したサービスも完全には稼働していないという。
CDKのウェブサイトによると、同社は約1万5000店のディーラーと取引があり、フロントオフィスの営業担当者、バックオフィスの支援スタッフ、修理工場をサポートしている。
原題:Car Dealerships Across US Halt Services After Cyberattack (2)、Cyberattack Hits Software Provider for Car Dealers Across the US(抜粋)