「もう1分遅れていたら…」避難所生活4か月、豪雨で再び避難所生活の住民「帰れない、お家もない」
能登半島地震からの日常を取り戻そうと少しずつ歩み始めていた住民。 しかし、今回の豪雨で再び避難所での生活を余儀なくされた人たちが多くいます。石川県輪島市の避難所を取材しました。 【写真を見る】「もう1分遅れていたら…」避難所生活4か月、豪雨で再び避難所生活の住民「帰れない、お家もない」 警察官「こんにちは。石川県警です、いま困ったこととかは?」 住民「こに避難しているので今のところは皆さんよくして下さいますので」 警察「お家の方は浸水している?」 住民「ものすごくなっている。ひどくなっている」 住民「ここら辺をパトロールしてもらわないと警察がきてるんだぞと相手に伝えてもらわないと(防犯のため)私たちだけでは大したことできない」 輪島市西脇町の河原田公民館には、大雨による土砂崩れで13世帯32人が避難生活を送っています。 こうした中、県警では避難所を巡回し、防犯対策を指導するとともに、生活面での困り事や要望を避難した人たちから聞き取っています。 ■4か月避難所で暮らした女性、今度は豪雨で再度避難所に 輪島市打越町・谷内智恵さん 「すごかったね。もう1分(逃げるのが)遅れていたら土砂の中だった。家も流れてしまった」 間一髪、難を逃れたという谷内さんは、元日の地震後、4か月間避難所で生活を続けてきました。 日常の生活もようやく少し落ち着き始めた矢先の出来事でした。 輪島市打越町・谷内智恵さん 「地震の時は準半壊で大丈夫だった家で生活していた。今のこの雨で慌てて飛び出て、だから着の身着のまま出てきてそして帰れないお家もない」 甚大な震災被害による復旧の遅れが住民を苦しめます。 ■地震で川幅が狭くなり、そこに大雨で川の水あふれ被害 輪島市打越町・郷谷幸男さん「(地震で崩れた土砂を)撤去してくれと市役所に行っては言っていたのに撤去してくれないのでこうなった」 谷内さんと同じ地区に住む郷谷さんは、元日の地震で川幅が狭くなった上、今回の大雨で溜まった川の水が一気にあふれ被害に遭ったといいます。 警察「やっぱり一気に水かさが増えてきた?」 郷谷幸男さん「一番山の奥の方で見ていた時点で湖みたいだった・俺も家に帰れなくなった」
警察「パトロールも含めて可能な限りなにかしてきたい」 郷谷幸男さん「あと、連絡がすぐにつくようにしてほしい」 石川県警察本部生活安全企画課 山下裕太 巡査長「一番は避難者に寄り添って要望を聞く。こんなことあったと話を聞くだけでも話すことで被災者の心が安らぐことも目的のひとつ」 今回の大雨により輪島市、珠洲市、能登町には合わせて26か所の避難所が設けられていて、437人が避難生活を続けています。
北陸放送