ブリジギングのタックルセレクト|Part 1
ブリジギングのタックルセレクト|Part 1
いまやブリジギングと言ってもそのスタイルは多岐にわたる。分類の境界線は曖昧だが、いわゆるオーソドックスなジギングに対してライトジギング、スーパーライトジギング(マイクロジギング)のように、より軽量のジグやタックルを使うカテゴリーがあり、さらにはスロー系のジギングや電動ジギングといった釣りもある。 そんなカテゴリー別、エリア別の各論は他の記事に任せ、ここではロッド、リール、ジグなどについて知っておくべき基礎知識をまとめて紹介。全3回でお届けするPart 1では、基本的なタックル、そしてスピニングタックル&ベイトタックルの違い、ラインシステムについて解説する。
ブリジギングのスタンダードな道具立て
ブリジギングの王道であり、最も一般的なジギングのスタイルは、イワシやアジ、サバなどのベイトフィッシュをイメージして100~200gのジグでボトムを攻める方法。これらのベイトフィッシュはどのエリアにもいるポピュラーな存在で、サイズ感も様々。応用範囲が広く、よほど特殊な条件でない限り、いつでもどこでも通用する基本形だ。 もちろん、応用範囲が広いとはいってもワンタックルですべてをカバーできるわけではない。使用するジグのサイズや潮流の速さなどによって、ヘビータックル、ミディアムタックル、ライトタックルなどいくつかのタックルが必要となる。大型魚を想定したものであれば、ライトな番手でもパワーやトルクを持たせた設計になっている。 ライトと言えば、カテゴリーとしての「ライトジギング」もあるが、こちらはタチウオやマダイなど近海のターゲットをいかに楽しむかという目的で発展したものであり、パワーやトルクよりも軽快な操作性や繊細さに特化した仕様のロッドが多い。 さらに、これよりも小さなベイトフィッシュに対応するのがスーパーライトジギング(マイクロジギング)。ターゲットが小さなベイトを食っているときや、人為的なプレッシャー等で大きなジグに反応しないときがこのタックルの出番だが、ブリ族では若魚のイナダ(ハマチ)、ワラサ(メジロ)までが主な相手。使うジグの軽さゆえ、大型のブリが潜むディープや激流の攻略は困難であることから、ブリ専用タックルとしての重要度は低い。 もちろん、大きな魚を釣るために、あえてライトなタックルを使うことも普通にあるし、小さなジグを使っていても大きなブリが来ることはある。必ずしも竿の強さ=魚の大きさではないのだが、ジグを動かすポテンシャルで考えるとその差は大きい。 一例として、オーソドックスなジギングとライトジギングの境界線は曖昧で、それぞれのカテゴリーで使うジグウエイトがかぶることはよくあるが、どちらもそのウエイトのジグをガンガンしゃくることができるかというと、そうではない。ロッドパワーの差は、ジグをしゃくるパワーの差でもある。